リニア中央新幹線、茨城に「川」を製作 73mの巨大模型で「100年に一度」を実験【動画】

天竜川橋りょうは特別に実験 そのワケは

 この実験の結果、100年に一度レベルの洪水でも、橋脚付近で河床が掘られる現象(洗掘)がみられるものの、それによる橋の下流側における状況に変化はほとんど生じていないことが分かり、「新設橋りょうによる、河床変動や護岸構造物などへの影響はない」という評価になったそうです。多くの流木が発生し、橋脚へ引っかかった場合に堤防へ与える影響も確認されています。

 JR東海によると、中央新幹線の橋りょうでこうした実験を行うのは天竜川のみとのこと。斜めに川を横断すること、河川管理者である国土交通省中部地方整備局より「過去の出水時に架橋予定地付近で大きな河床変動があった」という情報を得たため、といいます。橋を架けるにあたって、基本的には川と直角に交わる形にしたいそうですが、この天竜川橋りょうは63度で交差。60度より大きければ問題ないとされるものの、その影響が実験されました。

 リニア中央新幹線の天竜川橋りょうは、「5径間連続プレストレストコンクリート連続箱桁橋」という構造で、川の部分に4基の橋脚が設けられます。橋の長さは514.8m。山梨県内の釜無川橋りょう(751m)に続き、中央新幹線で2番目に長い橋です。またこの実験はパシフックコンサルタンツ(株)のつくば技術研究センターで行われ、2017年4月に終了しています。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. スピードもいいけど少しは坂の町の交通手段に応用してくれないかな?

  2. 水圧にスケールがかかってないこんな実験なんの意味があるのか。
    無駄金使って何してんのか。。

  3. そのうち「1000年に一度」だの「想定外」だのが来て一気にあぼーん

  4. 本当に災害を想定するなら流木とか流さないとダメだよね。水圧だけが橋を落とすわけじゃないし

    • 流木の件は記事中に記載があります