「ジャンボジェット」政府専用機の27年 引退迫る日本国内最後の旅客用747型機(写真11枚)

新型政府専用機が運用を担当する千歳空港の特別航空輸送隊ハンガーへ到着しました。現用機は引退間近となったわけですが、どのような飛行機だったのでしょうか。現用機、実は世界でも珍しい「ジャンボジェット」の政府専用機でした。

新型政府専用機が千歳へ到着

 2018年8月17日、千歳空港へ次期政府専用機となるボーイング777-300型機が到着しました。運用開始は2019年春を予定、これにより現用の、国内最後である予備機あわせ2機の旅客用「ジャンボジェット」政府専用機は引退することになります。

「ジャンボジェット」といえば、ある年代以上の方には旅客機のシンボル的存在でしょう。多くの旅客を運べたため、運賃も下がり飛行機の旅行を身近なものにしました。実際に乗ってみると、席数が多くて中央列では外の景色も見えず、結構窮屈でトイレに立つのも大変でしたが、私個人(加藤 聡:月刊PANZER編集部)的には「ジャンボに乗る」とワクワクした子供の頃を思い出します。

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「ジャンボジェット」ベースの現用政府専用機。2014年の航空観閲式にて(月刊PANZER編集部撮影)。

 さて日本が最初に政府専用機の導入を決めたのは1987(昭和62)年のことで、それまで日本には政府専用機というものは存在せず、おもにJAL(日本航空)が特別機として運行していました。しかし、政情不安定な危険地域にも飛行しなければならない場合、民間企業に任せてよいのかという問題も起きてきました。官用機としては航空自衛隊の国産C-1輸送機もありますが、航続距離は「対外的な政治配慮」で、燃料タンクを小さくして航続距離を1700kmに抑えており、東京から沖縄まで飛ぶのが精一杯という状態でしたので、海外まで足を伸ばすことなどできませんでした。

 そこで政府は政府専用機を導入することを決めたのですが、機種は当時世界中の航空会社が注目していた最新鋭大型旅客機ボーイング747-400「ジャンボジェット」に決定しました。予備機と合わせて2機を発注し、導入予算は約360億円となっています。主力戦闘機であるF-15J(1機約120億円)よりやや高いといったところでしょうか。

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コメント

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4件のコメント

  1. 日航の事故では瓢箪形の胴体に圧力が均等に分散されないとか、当時は1系統の油圧とかSR44とLR44の短距離用と長距離用の離発着回数の耐久性とか、自分は全日空の同機種に搭乗しましたが、確か?二階席に上等級席が配置されてましたが様々な配列があるようですね。
    自分はロッキードのトライスターが好きでしたが一度も乗ることができませんでした。
    自分の車も一部の部品が供給されなくたった年代物なのですが部品の欠品で葬るのもかわいそうなので手放せないでいますが本腰の製品が去る現代は寂しいかぎりですね。

    • 現代が寂しい訳ではありません。あなたの年代物のお車がデビューした時代にも、同じ様に思った旧車オーナーは居られたことでしょう。

      諸行無常。

  2. B747は言っても日本の航空史にとっても金字塔なので、もし許されるのなら機密部分を解除して1機は展示用に残してもらってもいいような気がする(NCAさんのは貨物機だから中入っても大抵の人がポカーン状態になると思うしなぁ)。JALANAは言ってもほぼ砂漠送りにしたしなぁ……。

  3. ジャンボジェット導入は、当時日本からアメリカ東海岸まで直行できる機体だったという事情もあったように思う。
    個人的初飛行が沖縄海洋博への往復の747だったから、日の丸ジャンボが消えるのは寂しい。
    737、747、767は乗ったが、ダグラス系の旅客機に乗れなかったのも悲しい。