山陰本線経由の貨物列車、再び運転へ 台風で一部不通の山陽本線を迂回

台風24号で山陽本線の一部が不通になっていることを受け、JR貨物が山陰本線経由の貨物列車を再び運行します。

西日本豪雨に続き…

 JR貨物は2018年10月4日(木)、山陽本線の不通区間を迂回(うかい)する貨物列車を6日(土)から運転すると発表しました。

 台風24号の影響で、山陽本線の光~下松間で土砂流入が発生。これにより貨物列車は岩国~新南陽間で運転を見合わせています。JR西日本によると復旧には(9月30日から)少なくとも1週間以上を要する見込みです。

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赤線の岡山貨物ターミナル駅~幡生操車場間が貨物列車の迂回ルート。伯備線、山陰本線、山口線を経由する(画像:JR貨物)。

 JR貨物は、関西方面と九州方面を結ぶ輸送ルートが寸断されていることから、広島~北九州、福岡の各貨物ターミナル駅間などでトラックによる代行輸送を実施中。これに加え、さらなる輸送力の確保として、不通区間を迂回して伯備線、山陰本線、山口線を経由する貨物列車を運行します。

 運転区間は名古屋貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間。本数は1日1往復です。時刻は次のとおり。

●下り(タは「貨物ターミナル駅」を示す。以下同)
名古屋タ20時37分発→岡山タ翌3時47分→幡生操車場21時15分→福岡タ23時37分
・運転開始:名古屋タ発5日(岡山タ発6日)
●上り
福岡タ1時35分発→幡生操車場3時52分→岡山タ22時12分→名古屋タ翌7時40分
・運転開始:福岡タ発6日

 岡山タ~米子間はEF64形電気機関車1両、米子~益田~新山口~幡生操車場間はDD51形ディーゼル機関車1両が、貨車6~7両を牽引(けんいん)します。5tコンテナ30~35個を運びます。

 JR貨物とJR西日本は、7月の西日本豪雨で山陽本線の一部区間が不通になったため、今回と同じルートで8月28日から約1か月間、貨物列車を迂回運転していました。9月30日に山陽本線の全線が復旧し、あわせて貨物列車も本来のルートで運転も再開する予定でしたが、その前日に山口県内で土砂流入が発生。運転再開は延期されていました。

 JR貨物によると、運転を中止している山陽本線の岩国~新南陽間では、1日あたり54本の貨物列車を運行しており、同社全体の約27%に相当する2万3592tの貨物を輸送しているといいます。同社は復旧の見込みについて、判明次第改めて告知するとしています。

【了】

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コメント

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4件のコメント

  1. こんな大回りしなくても、岩徳線を通すわけにはいかないの?

    • 岩徳線をディーゼル機関車(DD51)で通った運転経験者がJR貨物にいなくて、JR西日本でもいたとしてごくごく少数で(それこそレール敷設用に運転した人位)「何年か前」程度。路線確認(橋梁が貨物列車の運行に耐えられるのかとか有効待避長(何両まで待避できるのか)などなど)に時間がかかることを考えれば、「実績のある」山陰線回す方が早い、という判断だと思います。

  2. 台風25号で山陽本線に更なる被害が発生しないといいが・・・・・・

    復旧に関して、本当に1週間以上で目処がつくのか不安でならない。

  3. 関東から陸路を下関まで岐阜から山陰9号と山陽2号の広島経由双方をマイカーで試しましたが山陰廻りだと距離が190キロ延びます。
    山陰も鳥取から益田にかけて9号バイパスが開通してるので距離ほどの時間は要しませんが沿線の鉄道は大半が非電化区間で鉄路の迂回は大変そうですね。