車内映像提供は違法=ASKAさん勝訴、タクシー会社に賠償命令-東京地裁

裁判長は「容疑事実とタクシーは無関係」と指摘。

 車載カメラで撮影されたタクシー車内の映像を無断で報道機関に提供され、プライバシー権などを侵害されたとして、歌手のASKA(本名宮崎重明)さん(60)がタクシー会社に1100万円の賠償を求めた訴訟の判決が16日、東京地裁であった。吉村真幸裁判長は「提供目的に公益性は認められない」と述べ、220万円の支払いを命じた。

 訴えられたのは、東京都江東区の三陽自動車交通。

 判決などによると、ASKAさんは執行猶予中だった2016年11月、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕(その後不起訴)されたが、直前のタクシー車内の映像が報道機関4社に提供され、テレビ番組で放映された。

 裁判で三陽自動車側は、社会の耳目を集め公益性があり、秘匿性の高い情報ではなかったと主張したが、吉村裁判長は「提供時に逮捕されていたものの、容疑事実とタクシーは無関係」と指摘。「映像は原則公開を予定しておらず、特段プライベートな内容でないことを踏まえても、秘匿性やプライバシー性の低い情報とは言えない」と判断した。

 その上で、取材攻勢による業務への支障を懸念し消極的に提供した点や、経済的利益も受けておらず、逆に加盟する組合から無線営業の停止処分を受けた点なども考慮し、賠償額を算定した。

 三陽自動車は「現時点ではコメントできない」としている。

【了】

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コメント

1件のコメント

  1. アホくさ~双方負けだろ、何でも勝敗つけるなよw