寺畑JFE副社長:造船再編、環境変化であり得る=インタビュー

 JFEホールディングスの寺畑雅史執行役員副社長はこのほど、時事通信のインタビューに応じた。傘下のジャパンマリンユナイテッド(JMU)を含めた造船業界の再編について「大きな環境変化があれば起こるかもしれない」と述べ、柔軟に対応できる態勢づくりを進める考えを示した。 

 主なやりとりは次の通り。

 -足元の鋼材需給は。

 国内は土木向けと自動車向けを中心に比較的好調だ。海外も2019年3月期の下期までを見ると、中国の在庫はそれほど増えておらず、輸出増の影響もそれほど大きくは出ていない。ただ、米中貿易摩擦で状況が変わっているので警戒感を持って見ている。

 -19年3月期は増収増益だったが、生産トラブルに悩まされた。

 非常に良い環境であったにもかかわらず(粗鋼生産)量を出せなかった。高炉トラブルの影響が大きい。昨夏の台風などの水害で付帯設備が破損し、それを直すために高炉の休風(一時停止)を実施した。そこからの高炉の立ち上げ作業は、世代交代によるオペレーターの経験不足で時間がかかった。対策としては人材と設備の両面でやらなければならない。

 -持ち分法適用関連会社のJMUで手掛ける造船事業の経営環境は。

 JMUは18年3月期に大きな赤字を出したが、19年3月期はほぼトントンまで戻ってくれた。ただ、韓国や中国が国策として造船産業を守る中、日本の造船会社がどのように生き残るかは大きな課題だ。世界的な船腹過剰という問題があることに加え、今回の米中貿易摩擦で世界経済が停滞すれば、貿易量が減る影響も出てくる。

 -造船業界の再編は起こり得るのか。

 大きな環境変化があれば何かが起こるかもしれない。すぐに手を打てるように日ごろから考えておかなければならない。他社から「一緒にならないか」などと呼び掛けられるかもしれない。何の備えもしていなければ機会損失になる恐れもあるので、そこはしっかりと考えたい。

【了】

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