「ほぼ完璧な航海」=与那国島到達、運もあったか-「3万年前」再現の丸木舟

 日本人の祖先による3万年以上前の航海を再現する国立科学博物館などのプロジェクトで、台湾から沖縄・与那国島への丸木舟航海を成功させたこぎ手らが9日夕、同島で記者会見した。キャプテンのシーカヤックガイド原康司さん(47)は「海から小さい島を見つけるのが一番難しいが、この辺かなという所から出てきてびっくりした。ほぼ完璧な航海でたどり着いた」と話した。

 こぎ手は地図やコンパスを持たず、地形や太陽、月、星を手掛かりに方向を定めた。黒潮に北へ流されながら東へかいをこぐことで、結果的に北東へほぼ一直線に与那国島にたどり着いた。原さんは「黒潮という大きな力が運んでくれたという思いがすごくある」と語った。

 伴走船に乗ったプロジェクト代表の海部陽介・同博物館人類史研究グループ長(50)も「運が味方した部分があった。(目的の島に)必ず着けるわけではないところに謎が残る」と話した。

 旧石器時代にあった石斧(せきふ)で杉の大木から丸木舟を作ったほか、航海方法は再現を目指したが、こぎ手が飲む水はペットボトル、食料はおにぎりなどを用意した。こぎ続けて尻が痛くなったり、熱中症の症状が出たりしたが、交代で短く睡眠を取り、45時間の航海を乗り切ったという。 

【了】

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