操縦士が平衡感覚喪失=F35墜落、機体異常認めず-空自

 航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35が海上に墜落した事故で、空自は9日、操縦士が平衡感覚を失う「空間識失調」に陥ったと推定する最終調査結果を発表した。機体の異常は認められなかった。

 事故調査委員会は、地上レーダーや情報共有システムなどから航跡を解析し、シミュレーターで事故を再現。水平線が確認できない暗い夜に急降下、急旋回する間、操縦士が自覚しないまま空間識失調に陥ったと推定した。

 急降下中に音やモニターで速度警報と衝突回避指示の警告が作動したとみられるが、有効な回復操作がされた形跡はなかった。操縦士が姿勢を認識できず操作できなかったか、操作が間に合わなかった可能性が高い。空自は将来的に、自動で地面と衝突を回避する装置を導入する。

 回収されたエンジン部品からは、エンジンが海面衝突まで正常に動作していたことが確認された。操縦系統や電気系統などの不具合があれば、事故機のような軌道にはならないという。

 事故は4月9日夜に発生。事故機は夜間戦闘訓練中、同基地東約135キロの太平洋上で墜落した。防衛省は8月1日、再発防止策を講じた上で飛行訓練を再開させた。 

【了】

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