英旅行大手が破綻=格安会社と競争激化

 【ロンドン時事】世界初の旅行代理店とされる英トーマス・クック・グループが23日、資金繰り悪化により経営破綻し、裁判所の管理下で手続きを進める「強制清算」を申請、受理された。格安旅行会社との競争激化などを背景に経営不振に陥っていた。英メディアによると、約60万人がクック社サービスを利用して海外旅行中で、各国政府はチャーター便を手配するなどして帰国を手助けする。

 178年の歴史を持つクック社はホテル、航空事業も手掛け、欧州を中心に年間約2200万人の顧客数を誇った。破綻は各方面に波紋を広げそうだ。 

 英民間航空局(CAA)は23日、クック社が事業を停止し、同社を通じた全ての予約がキャンセルされたと発表した。

 クック社は8月下旬、筆頭株主の中国企業「復星旅遊文化集団」や主要取引先銀行と計9億ポンド(約1200億円)の再建計画でいったん合意。しかし、今月に入って債権団から新たに2億ポンドの確保を要求された。英政府に救済を訴えたが拒否され、万策尽きて清算に踏み切った。

 ファンクハウザー最高経営責任者(CEO)は声明で「長年支えてくれた顧客、従業員、関係企業に謝罪したい。旅行(というレジャー)を可能にした会社にとり、とても悲しい日だ」と述べた。

 クック社は1841年創業で、従業員数は約2万1000人。英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる先行き不透明感も重なり、2019年3月期中間決算で15億ポンド近い損失を計上していた。

【了】

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コメント

2件のコメント

  1. トーマスクック時刻表はどうなってしまうんだ!?
    (すでに別の会社が発行してるんでしたっけ)

    格安業者のせいで廃業って、悪い時代だ…。
    値段さえ安ければいいって言うのはどうなんだろう。

    • ちょっと追記
      格安業者のせいで廃業→格安業者のせいで歴史ある業者が廃業

      まぁ、価格破壊が善とも悪とも言いづらいけど、
      安いのが第一という選び方(と、そうせざるをえない経済状況)はなぁ。