中国軍が障害物撤去=初の街頭展開、デモ隊けん制か―香港

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16日、香港で清掃活動を行う中国人民解放軍の駐留部隊(AFP時事)

 【香港時事】香港に駐屯する中国人民解放軍が16日、デモ隊が残したバリケードや障害物の撤去などの活動に参加した。公共放送RTHKが伝えた。人民解放軍の香港駐留部隊は昨年10月も台風後の清掃に加わったが、6月に大規模デモが起きて以降、街頭に展開するのは初めてとみられる。デモ隊をけん制するとともに、香港市民の反中意識を和らげる効果を狙った可能性もある。

 人民解放軍の数十人は16日午後、九竜地区の駐屯地から外出し、近くの路上で復旧活動に参加。そろいのTシャツと短パンを着用し丸腰だった。路上のブロックや鉄柵などを路肩に片付け、スコップやほうきで小石を除去した。

 RTHKによると、駐留部隊は「自発的参加」を主張し、香港政府は「(駐留部隊の)協力は求めていない」と明らかにした。一部の民主派議員は香港基本法などに反していると指摘し、「市民に解放軍を慣れさせ、徐々に解放軍の行動を合理化することを意図している」と非難した。 

 中国の習近平国家主席は4日、香港の林鄭月娥行政長官と会談し、デモ隊の取り締まりを要求。14日も「暴力の制止と混乱の収拾、秩序の回復が香港の現在最も差し迫った任務だ」と発言し、香港政府に圧力を加えている。

 一方、香港中文大で籠城していた学生らのデモ隊は16日朝までに撤収。警察が現場入りし、放置された火炎瓶などを押収した。新界地区の高速道路も16日、デモ隊が置いた障害物が排除され、通行が再開した。

 九竜地区・旺角(モンコック)では16日未明、民放「商業ラジオ」の記者が、至近距離から警官にスポンジ弾を撃たれた。記者は負傷しなかったが着衣が破れた。香港記者協会は「強い非難」を表明する声明を出し、徹底調査や再発防止を要求した。

【了】

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