「電力融通装置」九州新幹線に初導入 減速時に生じる回生電力を有効活用 JR九州

新みやまき電区分所に導入します。

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電力融通装置(画像:JR九州)。

 JR九州は2019年11月19日(火)、筑後船小屋~新玉名間の新みやまき電区分所(福岡県みやま市)に電力融通装置を新たに導入すると発表しました。

 28日(木)に運用を開始します。これにより、隣り合う変電所間の送電範囲を越えて電力を相互に融通できるようになります。電力融通装置はJR東日本がすでに導入していますが、九州新幹線では初めてです。

 従来は変電所間で電力を融通できなかったため、電車の減速時に回生電力が生じた際も、周囲に別の電車が走っていなければ活用できず捨てられていました。回生電力は電車が減速する際に運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、架線(線路上の電線)に返した電気のことです。

 今回の装置導入により、この回生電力の有効活用が可能となり、九州新幹線の約3%の電力使用量を有効活用できるようになる見込みです。JR九州は、年間で、一般家庭約1200世帯分に相当する4730MWhの削減効果があるとしています。

【了】

【地図】新みやまき電区分所の位置

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コメント

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3件のコメント

  1. そんな難しいこと考えるまでもなく電車にバッテリー積もうよ。減速1回分の発生電力を一時的にためておけるくらいのものを。それぐらい、すぐ次の加速で使い切れるわけだし。

    • 言ってる事は正しいが、では具体的なバッテリ体積、重量は?
      あとバッテリなら充放電数千回で逝くよね。
      減速一発分のみならコンデンサ(キャパシタ)しかありえんよね。不可能だろう?さすがに

  2. JR東海では、電車の減速時に回生電力が生じた際に、周囲に別の電車が走っていないという状態がないので導入していないようですね。