東京23区屈指の閑散駅「潮見」には何があるのか? かつては「蟻の町」だった

東京23区内ながら、乗車人員が少ないJR駅である京葉線の潮見駅(江東区)。東京駅から3駅、わずか8分で到着します。駅は海を埋め立てでできた人工島にあり、密集する建物といった東京でよく見る光景とは違うものがありました。

埋め立てでできた人工島、建物は密集していない

 約950万人が住む東京23区。新宿駅のように一日100万人を超す乗降客が行き交う駅もあれば、埋立地を走るゆりかもめのように、周囲に建物がまばらな駅など、様々な駅があります。

 江東区にある潮見駅は、JR京葉線の駅です。2018年度の1日平均の乗車人員は1万3565人。東京23区のJR駅では5番目に少ない閑散駅です。

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京葉線で使用されるE233系電車(画像:写真AC)。

 潮見駅は高架の駅で、改札口は地上に1か所あります。改札口を出て左に曲がり、西口のロータリーに出ると、青々とした空が広がっていました。マンションがちらほら見えますが、密集はしていません。駅前にはスーパーがあり、街に住宅街の雰囲気があります。

 潮見駅は、海を埋め立てた人口島の北東部に位置していますが、かつてこの島は「8号埋立地」と呼ばれていました。またの名を「蟻の町」。これは、戦後すぐに隅田公園(墨田区)の一角にあった廃品回収を生業とする「蟻の会」と呼ばれた生活共同体が、1960(昭和35)年にこの潮見に移転してきたためです。「蟻の会」は枝川教会(蟻の町教会)を建て、それが現在のカトリック潮見教会になっています。この時、公衆浴場、児童公園、保育室などの福利厚生施設も建設され、住環境もあわせて整備されたといいます。

【写真】埋立地・潮見の様子 写真で詳しく見る

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コメント

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1件のコメント

  1. 東京駅から僅か3駅間、といっても東京駅の改札を通ってから京葉線のホームに行くまでがチョー遠いからあまり自慢できないんだけどな。