コロナ困窮業者に「共感の輪」=クラウドファンディングに17億円超

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クラウドファンディングで小口資金を募った「みゆき旅館」の成田勉代表=4月17日、名古屋市

 新型コロナウイルスの影響で困窮している飲食・観光関連業者を、インターネットを通じ小口資金を募るクラウドファンディング(CF)が支えている。政府の緊急事態宣言は首都圏4都県と北海道を除き解除されたが、客足回復の不透明感は強く、多くの中小・零細経営者が金融機関からの借り入れに二の足を踏む。サービスを応援したいという「共感の輪」が多くの資金を呼び込んでいる。

 CFは金銭の見返りはなく、お金の出し手にサービスや新製品を購入・利用する権利を与えるのが主流。中小・零細の資金繰りが死活問題となる中、割り増しの食事券やコロナ終息後の特典付き宿泊券などで「返礼」するスタイルで知られる。

 新型コロナで飲食や宿泊、イベント関連の売り上げが急減した2月下旬以降、CF運営各社は仲介手数料を無料化。「キャンプファイヤー」「レディーフォー」「モーション・ギャラリー」の3社だけで今月8日までに、1000件以上の募集に17億円超が集まった。

 宿泊客が激減した名古屋市の訪日客向け「みゆき旅館」は、キャンプ社を通じて募ったところ、目標額50万円を1日で達成。成田勉代表は「何とか危機を乗り越えたい」と、賛同者に感謝しつつ、コロナ収束を見据える。

 キャンプ社CFサイトには約800件が掲載され、13億円超を獲得。みゆき旅館のように初めてCFを利用する業者が8割を占めるという。

 東京・三軒茶屋では、11の飲食店が共同で資金を募る手法でCFを活用。参加する「割烹かさ原」は、4月7日の緊急事態宣言を受けて臨時休業に入り、売り上げがほぼゼロだ。笠原幹夫オーナーは「人件費負担は重く、切羽詰まっている」と憂慮。目標の500万円にはまだ遠いが「地域の盛り上がりにつながれば」と存続に懸命だ。

 CFを使えばお金が容易に集まるわけではない。金融情報システムに詳しい静岡大学の遠藤正之教授は「多様なリターン(返礼)をそろえてアピールするなど工夫が必要だ」と話している。

【了】

 
    
 
    

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