豪雨被害で分断の飯田線「終点」からどこへ行ける? 折り返す以外の「裏ルート」

今年7月の豪雨の影響で、飯田線では不通区間が発生しています。代行バスなどなく、乗っても途中で引き返さなくてはなりません。しかし、一部飯田線ではない、別のルートを使って引き返す方法もあります。

豪雨の被害で一部区間が運転見合わせ

 豊橋駅と辰野駅を結ぶ飯田線は、「令和2年7月豪雨」の被害を受け、9月現在も水窪~平岡間で終日運転見合わせとなっています(※平日のみ、水窪~大嵐間に朝夕1往復ずつ臨時運転)。復旧は10月中旬になる見込みです。

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2020年9月現在の不通区間にある飯田線鶯巣(うぐす)駅(画像:写真AC)。

 この運転見合わせによる代行バスなどの運行は行われていないため、JRのきっぷで飯田線を乗り通すことは現在不可能です。また、不通区間の水窪~平岡間を結ぶ公共交通機関はなく、徒歩で急峻な山道を含む約37kmの道のりを進むのは現実的ではありません。

 したがって、現状では飯田線に乗った場合、水窪および平岡の両駅まで到達した後は、引き返すしか方法がありません。しかし、同じ飯田線でそのまま戻るのではなく、路線バスを用いて別ルートで旅を続けることもできます。(※以降の内容は、2020年9月5日現在の情報です。旅行前に必ず現地の最新情報をご確認ください)

南側ルートは遠州鉄道・天竜浜名湖鉄道へ

 水窪駅からは、「浜松市自主運行バス北遠本線」が遠州鉄道および天竜浜名湖鉄道の西鹿島駅まで毎日運行されています(年末年始のみ運休)。このバスを用いて、豊橋駅~飯田線~西鹿島駅を移動する場合、以下の乗り継ぎプランが考えられます。

豊橋駅6:00→水窪駅8:02(バスへ乗り換え)水窪駅入口9:10→西鹿島駅10:42
豊橋駅10:42→相月駅12:58(バスへ乗り換え)相月駅前13:06→西鹿島駅14:26
豊橋駅13:42→城西駅15:49(バスへ乗り換え)城西駅前16:02→西鹿島駅17:25

西鹿島駅12:11→水窪駅入口13:43(JRへ乗り換え)水窪駅13:53→豊橋駅16:16
西鹿島駅16:25→城西駅前17:49(JRへ乗り換え)城西駅18:07

※バス運賃は各プランともおとな片道800円

 ここで注意する点は、接続の関係で、一部のプランで水窪駅ではなく相月駅・城西駅で乗り継ぐ必要があるということ、水窪駅と水窪駅入口バス停の間は、吊り橋を含む約300mの道のりがある点です。

 途中の「城下通」バス停で下車すれば、二俣本町駅や天竜二俣駅にも徒歩圏内で行くことができます。

【地図】「裏ルート」北から乗る場合、南から乗る場合

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コメント

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1件のコメント

  1. 記事内に「※以降の内容は、2020年9月5日現在の情報です。」とありますが、2020年9月5日現在、北遠本線は災害に伴う大幅な迂回のため、水窪への到着が所定ダイヤよりも15~45分遅れる形で運行されています。(国道152号が甚大な被害を受けているため、飯田線よりもこちらの復旧の方が時間がかかると思われます)
    このため、記載の北遠本線からJRに乗り継ぐプランは成立しませんので、ご注意ください。