イタリアも入るの? 空自の次期戦闘機開発への参画に関心のワケ さらに多国籍に?

イタリアの国防相が日本の次期戦闘機の開発に参画する意欲を示しています。アメリカ、イギリスの参画はほぼ確実となっていますが、さらに多国籍になる可能性も。ただ、イタリアの参画はある意味必然ともいえます。

別の国も? 技術協力の数珠つなぎで多国籍に

 防衛省が4月12日に発表した日伊防衛(国防)相会談のお知らせには、グエリーニ国防相が「戦闘機等の装備品分野での協力の可能性について」発言したと明記されています。

 この一文を見る限り、グエリーニ国防相はイタリアがいきなり次期戦闘機の共同開発に参画するのではなく、次期戦闘機に搭載される装備品などの分野で、イギリスを介して協力する可能性について発言されたのではないかと筆者は思います。

 イギリスでFCASとテンペストの研究開発を主導する産業チーム「チーム・テンペスト」は2020年に、イタリアの重工業メーカーのレオナルド、エンジンメーカーのアビオ・エアロ、ミサイルメーカーMBDAのイタリア法人MBDAイタリア、電子機器メーカーのエレクトロニカの4社と、将来の戦闘機の開発に向けたパートナーシップの締結に合意しています。イタリアが本格的にテンペストの共同開発に参画した場合、おそらくこの4社がイギリスを介する形で、次期戦闘機とテンペストに搭載される共通装備品の開発に関与することになると考えられます。

 さらにイギリスはスウェーデンとの間でも、イタリアと同様の覚書に調印しています。イタリアと同様、スウェーデンもどのような形でFCAS、テンペストの開発に協力していくのかを決定していませんが、本格的に開発へ参画することになれば、サーブやGKNエアロスペースといったスウェーデン企業もイギリスを介する形で、次期戦闘機とテンペストに搭載される共通装備品の開発に関与する可能性があると筆者は思います。

【了】

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