退会済みユーザー
2019/07/30 22:03
Tu-95の開発当時に燃費・高速性能を両立できるジェットエンジンがなく、ターボプロップエンジンと2重反転プロペラでそれを実現したわけです。
アメリカのB52はジェットエンジンを8基も使わざるを得なかったくらいの時代ですから。
なぜTu-95以外に使われていないかですが。
構造が複雑で、製造コスト、メンテコスト等が高額になるのは致し方ないです。
現代では、それ以上の性能を持ち、かつローコストのターボファンエンジンが開発されているからだと思います。今の設計技術、製造技術であれば作ることはできるでしょうが、経済的に見合わない物は誰も買ってくれません。たとえ軍用でも。
現在でもTu-95やB52が使われ続けているのは、軍用機だからこそですね。同様システムの旅客機Tu-114はすでに引退しています。
以下に現在のターボプロップの状況を少し書きます。
民間向けのターボプロップエンジン搭載の旅客機といえば、ATRやDHCがありますがこれらは、乗客数50から70名程度かつ短距離路線で運航されています。
日本国内ではいわゆる離島路線で使われている例が多くあります。短距離路線のため高高度へ上がる必要がなく、低高度でより高効率のターボプロップが採用されていると思います。
大平洋・大西洋路線のような、長距離路線に使える機体はありません
軍用で一番活躍しているターボプロップ機といえば、C-130になると思います。大きすぎず使い勝手の良い輸送機として世界中で使われています。自衛隊の海外派遣でよく使われ、ニュース映像でよく見られる機体ですね。
ヨーロッパ各国向けに、A400Mがありますが、予定の性能が得られなかったり高コストだったりしてなかなか数が増えないのが実体のようです。
軍用の場合、いつも整備された滑走路を使えるわけではありません。たとえば草地みたいなところでも、離着陸しなければならないこともあります。エンジン位置が地上から高いところにあるターボプロップが有利な場合も考えられます。プロペラそのものの性能も50数年前のTu-95登場時に比べはるかに向上しているはずです。
こういった理由から軍用では中型・大型のターボプロップ機が製造されていると思います。
飛行機に乗るのはあまり好きでは無い自分ですが、技術的な事柄については多少の知識があるのでいろいろ書かせて頂きました。もし間違い等あれば指摘願います。
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回答の補足
飛行機では無いですが、商船三井フェリーの長距離フェリー「さんふらわあ ふらの」及び「さんふらわあ さっぽろ」の推進システムが、駆動源をディーゼルエンジンと電動機の選択式ハイブリッド+二重反転プロペラを採用しています。
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