超電導リニア、603km/hでギネス世界記録認定

今年4月21日に有人走行で603km/hを達成した超電導リニア。このたびギネス世界記録に認定されたことをJR東海が明らかにしました。

自身の記録を更新

 JR東海は2015年6月26日(金)、山梨県内で走行試験を行っている超電導リニアが6月25日(木)、「Fastest maglev train」(最も速い磁気浮上式鉄道)として「ギネス世界記録」へ認定されたことを明らかにしました。

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2015年4月21日に603km/hでの有人走行を達成し、「ギネス世界記録」へ認定された超電導リニア(画像提供:JR東海)。

 同社は今年4月21日、山梨リニア実験線において走行試験を実施。実際の営業運転を想定して製造されたL0系車両が、有人走行で603km/hという世界の鉄道史上で最速の記録を樹立し、「ギネス世界記録」へ申請を行っていました。

 また、これまで「最も速い磁気浮上式鉄道」として「ギネス世界記録」に認定されていたのは同じく超電導リニアで、2003(平成15)年12月2日に試験車両のMLX01が記録した581km/hです。

 高速走行を行う磁気浮上式鉄道としては、中国・上海でドイツの技術を用いた「上海トランスラピッド」が営業運転を行っていますが、車両の浮上量が日本の超電導リニアは約100mmなのに対し、トランスラピッドは10mm程度で最高速度は430km/hです。

 鉄車輪を用いた鉄道では、フランス国鉄のTGVが2007(平成19)年4月3日に達成した574.8km/hが世界記録です。

 また日本の新幹線も1997(平成9)年、山陽新幹線の500系が242.5km/hという「表定速度(始発駅から終着駅までの停車時間を含めた平均速度)」、261.8km/hという「2停車駅間の平均速度」で「ギネス世界記録」に認定されたことがあります。

 今回、「ギネス世界記録」へ認定された超電導リニアは2027年、最高速度500km/hで、品川~名古屋間から営業を始める計画です。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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