「さよなら、銀つば」失敗できない撮影を村上悠太がキヤノンEOS R5 Mark IIで記録! 山形新幹線E3系“最後の秋の輝き”を写し止める〈PR〉

キヤノンEOS R5 Mark IIを手に、鉄道写真家の村上悠太さんが、引退迫る山形新幹線のE3系を追いました。進化したAF、秒間30コマの高速連写が切り取った車両の息吹、最新カメラがもたらす撮影体験と、旅の記録を詳細にリポートします。

キヤノン「EOS R5 Mark II」で追う 引退迫る山形新幹線E3系の勇姿

キヤノンのEOS R5 Mark IIは、新開発の裏面照射積層フルサイズセンサーとエンジンを搭載しており、これにより、約4500万画素の高精細な解像感と最高約30コマ/秒で撮影できる高速連写性能を両立しています。

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初代EOS R5のデザインをくむEOS R5 Mark II。新型センサーと映像エンジン、AF(オートフォーカス)性能の向上、連写性能の向上、動画性能の強化など進化ポイントは多岐にわたる
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電源スイッチが右手側に移り、操作性が向上している。EVF(電子ビューファインダー)はEOS R5と比べて約2倍の高輝度パネルを採用し、視認性を向上させている

今回はその性能を活用し、引退が迫る山形新幹線E3系の勇姿を撮影すべく山形へ向かいました。

山形新幹線の歴史と被写体となるE3系についておさらい!

首都圏と山形県を結ぶ山形新幹線は1992年に開業し、1999年には県北部の新庄駅(新庄市)まで延伸しました。

福島〜山形・新庄は、東北新幹線から在来線へ直通する日本初の「新在直通新幹線」として注目を集めたほか、初代400系は、これまでの新幹線のカラーリングとは印象が全く異なるシルバーの車体が特徴で、大きな話題となりました。

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まさかの復刻となったシルバーカラーの「つばさ」。 EOS R5 Mark IIの高精細な画質と、優れたAF性能で勇姿を隅々まで写し切る! この撮影の方法については後述する

1999年にはE3系1000番代が登場。その後、ヘッドライトのデザインなどが異なる2000番代が登場し、今日まで活躍してきましたが、2024年3月に登場した最新鋭E8系に順次置き換えが進められ、E3系は2025年度内の引退が予定されています。

現在、E3系とE8系の両方で運行されている山形新幹線ですが、E3系については、白色「蔵王ビアンコ」と「おしどりパープル」を基調としたカラーのほか、デビュー時のカラーを復刻したシルバーカラー、E3系引退を記念した「つばさ、つなぐ。」プロジェクトのロゴマークが付けられた編成が運行中です。

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「おしどりカラー」とも言われるカラフルな色を配したE3系も撮る!!!

それぞれの運行状況は公式サイトで公開されているほか、E8系かE3系かの区別だけならJR東日本アプリの運行状況でも一目でわかるので、撮影の参考にできます。

どのカラーリングも見逃せませんが、やはり一番撮影したいのは復刻のシルバーカラー。1編成しかなく、運行しない日もあるため、運行日は積極的に狙いたい被写体のひとつです。

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今回のお写真は本記事の筆者で、鉄道カメラマンの村上悠太さんが撮影した

鉄道を捉えたら離さない! 「デュアルピクセルIntelligent AF」って?

EOS R5と比べて特に大きく進化したのがEOS R5 Mark IIのAF性能です。

「デュアルピクセルIntelligent AF」と名付けられたそのAFは、従来の優れたAF技術である「デュアルピクセルCMOS AF」に、ディープラーニング(深層学習)技術を活用したAIアルゴリズムを融合させることで、AF性能を大幅に進化させています。

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特筆すべきはR5シリーズとして初搭載となった「乗り物優先」などの被写体検出モード。その状況、被写体に応じてターゲットにピントを合わせ続けてくれる機能だ

新搭載となった、カメラが自動的に人物や動物など被写体別にその位置を検出してピントを合わせる被写体検出機能には、「乗り物優先」も搭載されています。

鉄道の場合、車種を問わず運転台付近をトラッキングし、サーボAFと組み合わせれば、ひたすらに運転台付近にピントを合わせ続けてくれます。

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トンネルから出たばかりの「つばさ」をEOS R5 Mark IIの正確なトラッキングが即座に捉える
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以降はサーボAFが構図内全域で「つばさ」をトラッキング
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運転席部分を認識し、しっかりとピントを合わせ続けた

シルバーカラーのE3系はどちらかと言えばフラットなデザインですが、それでも的確に運転台を検出。一連の撮影中、被写体もピントも逃すことなく撮影できました。

この高画素機で約30コマ/秒!? 高速連写と高精細のかつてない描写力!

動体を撮影する鉄道撮影では連写性能は欠かせませんが、EOS R5 Mark IIでは約4500万画素の高画質と連写性能を両立。電子シャッターを使用時で約30コマ/秒の連写性能を達成しています。

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森の中を走る「つばさ」。以下とどちらか1枚がNGカットだ

電子シャッターというと、動体撮影時に被写体がゆがんでしまうローリングシャッターゆがみが気になっていましたが、EOS R5 Mark IIでは信号読み出しの高速化を実現。R5に比べて約40%もゆがみを軽減しています。なお、今回の撮影は全て電子シャッターを使用しています。

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約30コマ/秒の連写性能を生かした1コマ後の写真。上とどこが違うかおわかりだろうか?

森の中をゆく「つばさ」をRF10-20mm F4 L IS STMを使用し、超広角特有の遠近感を強調して撮影しました。

木々の合間から車体がきれいに抜けるタイミングを約30コマ/秒で狙いましたが、葉っぱ一枚一枚の解像感は高画質ラインアップのEOS 5シリーズならではの心地よさです。

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こちらがOKカットの拡大写真。フロントノーズの下部にある、スカート付近をご覧いただきたい
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こちらがNGカットだ。線路脇に生える草が、スカートにかかっているように見える

1コマ違いの先頭部分のアップです。

どちらでも良いように見えますが、OKカットのほうはスカート(車両下部)に草がかかっていません。約30コマ/秒は、ここまで攻められます。

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撮影地は雑木林。列車が抜ける場所がないか、立ったりしゃがんだりしながらアングルを探した

青空と黄金色の稲穂の対比が美しい! 秋の山形を写す!

滞在した期間はまさに稲刈り直前! 黄金色の稲穂を横目にE3系が最後の実りの季節を駆け抜けます。

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広角のアングルはシャッターチャンスが限られるが、約30コマ/秒なら、自分の意図した位置に的確に写し止められる

期間中、秋雨前線が東北地方に停滞し、青空を見ることができたのは本当にわずかな時間でしたが、EOS R5 Mark IIはその貴重な瞬間も逃さずに残してくれました。

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同じ写真に見えるが、それは高速連写ゆえだ。それぞれを見比べてみると車両が少しずつ動いているのがわかる。車両が構図としてベストな位置に来たタイミングをOKカットにできる
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最高速連写は「高速連続撮影+」に設定。列車の速度に合わせて各連写モードごとに秒間コマ速を個別に設定できるのもうれしいポイントだ
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広角とローアングルで空と田んぼの広がりを強調。あぜ道には入らず、道から撮影している

今までは撮れなかった「暗いシーンを美しく残す機能」 ←有効活用してみた!

山形新幹線は福島・山形県境にある険しい板谷峠を越えます。

「つばさ」は通過駅となりますが、山間にもいくつかの駅が存在し、豪雪地帯でもあるこの区間は各駅にスノーシェッドと呼ばれる大きな屋根がついています。

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ニューラルネットワークノイズ低減を行ったカットは、ノイズの低減はもちろん、輪郭のメリハリなども感じられる

夜、そんな峠の途中にある板谷駅(山形県米沢市)を走り去る「つばさ」を遠方から撮影してみました。

動体ブレが起きないギリギリのシャッタースピードである1/125秒を選択しても、ISO感度は25600まで上げなくてはならない条件下です。

ここまでの高感度ではさすがのEOS R5 Mark IIでもノイズが目立ちますが、新搭載された「ニューラルネットワークノイズ低減」を使用すると、ディープラーニング技術を用いたこれまで以上のノイズ処理が可能になりました。

見比べてみるとその効果は一目瞭然です。

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写真左はニューラルネットワークノイズ低減を使用していないカット。寄ってみると車両の描写の違いがよくわかる

さらに今回は高画素を生かし、フルサイズ画像を一部トリミングするクロップ撮影で焦点距離を1.6倍にして撮影しています。

そのため、この撮影で使用したRF70-200mm F2.8 L IS USM Zが320mm F2.8相当のレンズに大変身! クロップ撮影をしても約1730万画素相当の画素数を得ることができます。

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夕暮れを急ぐシルバーカラーの「つばさ」。こちらは開放F値の明るい単焦点レンズを組み合わせて撮影し、ニューラルネットワークノイズ低減を使用している

流し撮りに大活躍! 「ブラックアウトフリー」撮影

シルバーカラーと並んで、もうひとつのレアなE3系である「つばさ、つなぐ。」プロジェクトロゴマーク編成。

こちらも1編成しかないうえ、ロゴマークが先頭車の後方にあるため、真横に近いアングルでないと目立ちません。

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流し撮りで真横を切り取り、その存在感を際立たせる

そこで先頭車1両全体を入れた流し撮りにチャレンジ! 流し撮りは車両に合わせてカメラを振りながら撮影するテクニックですが、この時大切なのが、正確に列車をファインダーで追従することです。

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シャッターを切ってもファインダーが暗くならない「ブラックアウトフリー」。まるで動画のように列車を追い続けられ、狙った瞬間を逃さない

光学ファインダーを使用していた一眼レフカメラは、その構造上、シャッターを切った瞬間にファインダーが暗くなるブラックアウトという現象がありましたが、EOS R5 Mark IIではこれを完全になくすブラックアウトフリー撮影が可能になりました。

さらに、連続撮影中のEVFファインダーについてもEOS R5よりなめらかになり、流し撮りの成功率を強力にサポートしてくれます。

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撮影前の素振りも重要だ! カメラの軌道をしっかり確認しよう

撮影中も常時ファインダー像を見られるブラックアウトフリー撮影。

流し撮り成功の秘訣(ひけつ)は撮影前の素振りです。レンズ側のIS(手ぶれ補正)をモード2に設定すると、横に流す際は縦のブレという風に、流す方向とは逆のブレのみを補正してくれます。

まさかの1億画素越え! 「カメラ内アップスケーリング」

高画素機としての魅力をお伝えしてきたEOS R5 Mark IIですが、実はさらに画素数を上げられる夢のような機能が搭載されています。

それが「カメラ内アップスケーリング」です。

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この縦写真、実は横写真を縦写真に大胆にトリミングしたもの。それでも十分に解像感ある画質を確保できる。それが「カメラ内アップスケーリング」だ

撮影後の画素数を縦横ともに2倍に増やし、総画素数を4倍に変換できる機能で、処理後の画素数はなんと約1億7900万画素!

たとえばレンズの焦点距離が足りずに広めで撮影した画像を、カメラ内でトリミングとアップスケーリングしたり、横位置の写真を縦位置にしたりと大胆にトリミングしても、高画質な画像を得ることができます。

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先ほどの写真の元写真がこちら。広々とした田園風景を写し取った横位置写真だったのだ

≫キヤノン「EOS R5 Mark II」を詳しく知りたい人はこちらをチェック!

【画像】最高にかっこいい写真たち! シビれるE3系の写真を見る!(40枚)

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