台風10号上陸か 鉄道各社は暴風雨時の運行ルールをどのように決めている?
日本列島に向けて進みつつある台風10号。本州に達した場合、8月に4つの台風が上陸するのは1962年以来、実に54年ぶりのことといいます。暴風雨の際、鉄道各社は運行ルールをどのように決めているのでしょうか。
JR東は「早め規制」区間を導入
強い台風10号があす2016年8月30日(火)、東北地方へと上陸する可能性があります(8月29日15時現在)。8月としては1962(昭和37)年以来54年ぶりに4つの台風が日本列島に上陸することになるかもしれません。強風や大雨が原因で鉄道が運転を見合わせることはめずらしくありませんが、台風など自然災害における鉄道各社の運行ルールはどのように決められているのでしょうか。
JR東日本は2005(平成17)年の12月に発生した羽越本線脱線事故を受けて、在来線において風速20m/s以上で速度規制や運転見合わせを行う「早め規制」区間を導入。首都圏近郊では京葉線の一部区間などがこれに該当するといいます。それ以外の在来線では通常、風速25m/s以上で速度規制や運転見合わせに踏み切るそうです。
また新幹線においては遮風壁がある区間は風速25m/s以上で、ない区間は風速20m/s以上で運転を見合わせるといいますが、新幹線の場合は、大部分の区間が遮風壁のある高架やトンネルであるため比較的風には強く、先日の台風9号上陸に際しても東北新幹線は通常通りの運転ができました。
私鉄各社はどうでしょうか。東京メトロでは通常、風速25m/s以上で運転を見合わせますが、東西線や、日比谷線の南千住~北千住間、千代田線の北千住~綾瀬間、有楽町線の辰巳~新木場間など、地上を走る区間においては風速20m/s以上でも運転を見合わせるといいます。
京急電鉄は風速20m/s以上で速度規制、風速30m/s以上で運転見合わせを行うほか、毎時40mm以上のペースで雨が降り、総雨量300mmに達した場合に運転を見合わせるそう。また東京モノレールは10分間に平均風速25m/s以上の風が吹いている場合に運転を見合わせるといいます。
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