西武池袋線が飯能まで開業した日 当時は「武蔵野鉄道」競合相手も -1915.4.15

107年前の4月15日、現在の西武池袋線の池袋~飯能間が開通しました。

44kmの区間を一気に開業

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西武鉄道の主力車両である新2000系電車(画像:西武鉄道)。

 1915(大正4)年の4月15日。武蔵野鉄道が池袋~飯能に鉄道を開業しました。現在の西武池袋線です。

 当時、狭山地域では、川越鉄道が国分寺~東村山~川越(現在の本川越)間で列車を運行していました。現在の西武国分寺線と、新宿線の一部にあたる区間です。この鉄道は国分寺から中央線(当時は甲武鉄道)に乗り入れることで、川越からの都心アクセスを担っていました。

 いっぽう、同じ狭山地域から、まっすぐ東へ向かい、都心へ向かう鉄道を建設しようとしたのが、武蔵野鉄道です。1911(明治44)年に鉄道敷設免許が下りると、わずか3年半で約44kmの完成へ漕ぎつけたのです。

 開業当時から、所沢駅は現在のような一体型の駅で、川越鉄道所有の駅施設を武蔵野鉄道が間借りする形になっていました。川越鉄道にとっては、武蔵野鉄道に都心への客を丸ごと持っていかれる状況となり、自社でも都心へのアクセス路線を計画していきます。

 時代は下って戦後、「池袋線」という路線名が誕生したのは1952(昭和27)年です。1998(平成10)年に西武有楽町線が全通し、東京メトロ有楽町線(当時は営団)への相互乗り入れが始まりました。2016(平成28)年には東京メトロ副都心線・東急東横線を通じて横浜方面へ一本で行けるようになり、一大交通ネットワークの一部へと飛躍していくのです。

【了】

【バチバチの競合! 地図で見る池袋線と新宿線の生い立ち】

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