日野・三菱ふそうの統合は安全保障にも影響? 日野が生産するトヨタ製の自衛隊トラック どうするか防衛省に聞いた

陸上自衛隊&トヨタの見解は?

 まず、部品の供給面に関しては、「すでに契約しているものや、令和5年度契約予定のものについては影響ありません。また、2024年度末までに契約会社内の体制などを整理するということなので、現時点で今後のことについては不明です」との回答でした。

 また、これを機に高機動車や1 1/2t トラック、1 1/2t救急車の後継車両を開発したり、もしくは新型に生産を切り替えたりするのかといった質問には「現時点ではありません」とことでした。

 では納入元であるトヨタはどう考えているのでしょうか。トヨタ自動車広報部に質問を投げてみたところ、こちらは日野と三菱ふそうの経営統合については、まだ「統合に合意した」だけであり、それに関する具体的な変更や新体制などについては、今後詰めていく状況とのこと。ゆえに現時点では具体的なことは決まっていないというものでした。

 ここからは筆者の主観ですが、確かに現状のままの車両でも陸上自衛隊の任務遂行に大きな影響を及ぼすものではないでしょう。しかし、さすがに調達開始から30年以上も経過しているため、そろそろ新モデルの取得に向けた動きが見えても良いのではないかとも考えます。

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1 1/2t救急車。現場部隊などでは救急車の英称アンビュランスを略して「アンビ」などと呼ばれることも(武若雅哉撮影)。

 一方で、実は一見すると気がつかないようなマイナーチェンジを繰り返しており、外観はほぼ一緒ながらエンジンや装備品などは初期モデルと一新していたりします。また、長年使っていることから、整備や補給体制、そして運用面に関しても成熟し、補給処やメーカーにノウハウと部品の双方で潤沢な蓄えがあるともいえます。

 何でもかんでも新しければ良いというワケでもりません。使い慣れているからこそ、その装備が持つ性能を最大限発揮させることができるとも考えられます。ひょっとしたら、現状のままの装備で大きな不満はないのかもしれません。

 いずれにせよ、2024年の新会社発足でどうなるのか、状況を注視していきたいと思います。

【了】

【バラエティー豊か】幌付きだけじゃない ミサイル積んだ高機動車ほか(写真)

Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

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1件のコメント

  1. 大した内容じゃなかったな