アメリカ名物“UFO騒動”は意図的?「エリア51に銀の円盤が!」伝説を放置した当局の思惑

「UFOに違いない!」という人々に心理を逆手に取る

 その後も同地では、U-2撃墜事件を受け、マッハ3というU-2にはない高速を出し、対空ミサイルを振り切りながら情報収集する高高度偵察機として開発されたSR-71「ブラックバード」、世界初の本格的なステルス軍用機、 F-117「ナイトホーク」などのテストが行われました。

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SR-71「ブラックバード」(画像:アメリカ空軍)。

 これらの機体を担当したのはU-2と同じくロッキードの先進開発部門「スカンクワークス」でしたが、当然機体に関してはエリア51の施設内で作るわけにいかないので、ロッキードの施設で極秘裏に作ったものを、エリア51へ運ばなければいけません。

 輸送は、完全秘匿された特注のコンテナに入れた状態でかなり厳重に行われそうですが、かなり大きいものであり、公道を走る以上、当然、人に目撃されないわけはありません。そうすると、「そうやって厳重に運んでいるのだからUFOに違いない!」と余計エリア51が宇宙人やUFOに関わる施設であるという噂が広まってしまいます。

 そして、それらのテスト機体が飛ぶと今度は「あり得ない高速で高高度を飛ぶ飛行物体」、「目視はできるがレーダーに映らない謎の飛行物体」となり、さらに同地のUFO伝説に追加されるという形になります。

 アメリカ軍やCIAもそうしたUFO報道で、新型機開発の話題を逸らすことができるならばと、意図的にUFOに関する疑惑を放置していたのではないかという説も、2013年の情報公開後にはあがっています。

今回も、ひょっとすると新兵器開発の話題逸らしの可能性もあるかもしれません。しかし、それだけでは説明しきれないようなUFOや宇宙人に関する情報もあるのも事実です。

 なお、エリア51に向かうネバダ州道375号線は「地球外生命体ハイウェイ」と改名されており、周辺は観光地化しているそうです。

【了】

【宇宙人がいるぞ!】「地球人でした…」U-2初期のパイロットスーツほか(写真)

Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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