そびえ立つ要塞「阪急淡路駅 高架化」完成近し!? ダイヤ難所の「平面交差」見納めの時は来るのか

現地の完成具合と「完成予定」は?

 気になる工事の進み具合ですが、淡路駅の本体は外構がほぼ完成という段階まで来ています。下町情緒ただよう平面駅の風景を一変させる「要塞」といった存在感です。

 2022年初頭の段階ではまだ一部だけ外壁が見えていたのが、いまや足場も取り払われて、他の工区の完成を待っています。

 急速に進展を見せているのが、西側の千里線区間。2層構造でダイナミックに南へ曲がっていく光景は龍のようです。昨年までは途中の一部だけ工事が進んでいたのが、今や京都線への合流部までつながり、空中ジャンクションの威容となっています。

 同様に、西側の京都線区間も、淡路駅から崇禅寺駅方面へ、2層高架がニョキニョキと延伸しています。ここでは既存の地上線を通しながら真上に仮設構造物を組む方式で、昨年から京都線は「真っ暗な仮設工のトンネル」をくぐる形で、実際の構造物はまだ橋脚が上へ上へコンクリート打設されている段階でしたが、それがいよいよ高架の完成形まで到達してきています。

 いっぽう工事が遅れているのが東側です。淡路駅のすぐ東側はいまだに途切れたままで、昨年から進展を見せていません。その代わり千里線と京都線が分岐した先では、昨年に比べて大部分の高架が桁上まで完成していきています。千里線は上空を高架が覆うようになってきて、車窓の明るさにも昨年より大きく異なります。

 気になる完成予定ですが、当初は「高架切替が2017年度末、全体完成2020年度末」だったのが、2015年に7年延期。2022年にはさらに4年延び、けっきょく「高架切替が2028年度末、全体完成2031年度末」となっています。工期の大幅な遅れの原因について、大阪市は「用地確保の問題」としています。

 とはいえ、当該箇所が解決すれば、その穴を速やかに埋めることができるほどに、周囲の工事は着々と進行しています。高架完成すれば「分断状態」となっている駅周辺の往来は飛躍的にスムーズになるほか、阪急のダイヤ面でもポジティブな変化が期待されます。

【了】

【画像】えっ…!これが「阪急淡路駅 高架化」の完成イメージと工事状況です

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