日本が売り込みかける「謎の水陸両用車」とは? 造船系メーカーが開発 ニッチ需要がそこにある!

これぞニッチ需要? 輸出狙える!!

 陸上自衛隊の水陸機動団は水陸両用装甲車のAAV7を保有していますが、AAV7が強襲逆上陸を行って橋頭堡を築いた後、その橋頭堡に弾薬や食料などを輸送したり、負傷者を後送したりするための適当な装備は保有していません。逆上陸作戦を行う上で、多用途水陸両用車は有益な装備品になり得ると筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。

 JMUディフェンスは2018年11月にインドネシアの首都ジャカルタで開催された「INDOディフェンス2018」でも多用途水陸両用車に関する展示を行っていました。この時はインドネシアやフィリピンなど、島嶼の多い国や地域での需要を探るため、水難事故や津波災害などの救助、医療ユニットを搭載した救急搬送などの用途も提案しています。

 強襲逆上陸作戦に適した水陸両用装甲車は前に述べたAAV7のほか、近年でもアメリカ海兵隊に採用された装輪式の「ACV」などが開発されていますが、貨物や傷病者の輸送などに適した非装甲の水陸両用車はあまり開発されておらず、フィリピンやアメリカの海兵隊、オーストラリア陸軍などは1960年代に開発された水陸両用車「LARC-V」を使い続けています。

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陸上自衛隊のAAV7。上陸作戦の最前線を担う車両だが、後方支援用の水陸両用車はあまり開発されていない(画像:陸上自衛隊)。

 したがって、多用途水陸両用車は需要があれば輸出が可能です。現在の防衛装備移転三原則では輸出可能な防衛装備品として「輸送」と「救難」を挙げており、それにも合致します。

 2014(平成26)年4月に防衛装備移転三原則が制定されてから現在までに成立した完成防衛装備品の輸出は、フィリピンに対する警戒管制レーダーのみですが、この多用途水陸両用車には輸出できる可能性があると筆者は思います。

【了】

【マジで使い勝手よさそう!】これが売り込みをかける「多用途水陸両用車」です(写真)

Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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