まるで昭和の京王帝都!? 伊予鉄「郊外電車」に乗る オリジナル新車導入で雰囲気一変?

まずは横河原駅まで乗り通す

 電車は郊外電車3路線が接続する松山市駅に到着しました。ホームが3面もある松山市の中心駅です。高浜線を走った電車は、ここを起点とする横河原線にそのまま乗り入れます。高浜線は複線でしたが、横河原線は単線です。

 最初の停車は石手川公園駅。橋梁上にある珍しい駅で、現役の鉄道橋へ移設されていないものとしては日本最古です。1893(明治26)年に建設され、土木学会選土木遺産に認定されています。

 次のいよ立花駅からはかつて、森松線が分岐していました。ここでは列車交換が行われますが、横河原線は15分に1本の高頻度運転のため、全線を通じて交換駅の多いことが特徴です。

 平日夕方の列車ですが、3両編成の座席はほぼ埋まり、利用客は多い印象。福音寺、北久米と停車しますが、乗客は減りません。久米駅で30人ほど下車しました。1981(昭和56)年に松山市方向へ170m移転して、列車交換を可能とした主要駅です。

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橋梁上にある石手川公園駅(2023年12月、安藤昌季撮影)。

 運転席の後ろから眺めていると、18パーミル(1000mにつき18mの高低差)などの勾配が連続しており、ずっと上り坂なのが分かります。梅本駅は「四国がんセンター前」が副駅名で、がんセンターの利用者なのか多くの乗降がありました。2つ先の牛渕駅は郊外電車で最も利用客が少ない駅とのことですが、それでも1日237人。JR特急の始発駅である北海道の網走駅(333人)や和歌山県の紀伊勝浦駅(343人)に近い利用客数があり、地方鉄道の無人駅感はありません。

 最後の交換駅である見奈良駅を出て、終点の1つ前である愛大医学部南口駅では、大量の下車がありました。2015(平成27)年に駅舎が新築され有人化された駅です。

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