ガソリンもう5円高!? 値上り14週連続 2月後半から急激アップのワケ

「砂漠地帯の大寒波」影響

 2月後半以降、日本におけるガソリン小売価格の値上がり幅が大きくなっているのは、石油の生産地であるアメリカ・テキサスにおける大寒波の影響だと石油情報センターは話します。

「砂漠地帯のテキサスに寒波が来たため、石油の生産と出荷が滞り、その影響が尾を引いています。これにより原油の仕入れ値が上がってしまい、日本の石油元売りも卸値を引き上げ、それが小売価格に反映されているのです」(石油情報センター)

 同センターでは来週、3月8日(月)調査でも値上がりを予想しているとのこと。すでに3月4日(木)から、翌週にかけての卸値が2円引き上げられているそうです。

 ただ、取材した3月4日(木)に行われた、産油国でつくる「OPECプラス」の閣僚級会合の結果が、今後の小売価格に影響しそうだといいます。この会合では、新型コロナによる石油の需要減を受け、各国が続けていた石油減産の緩和が議題の焦点でした。「これに向けて、ここ2、3日は原油価格が上がり下がりしています。市場にネガティブな反応が出れば、下がる可能性もあります」ということです。

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ガソリン価格は上がり続けるのか。写真はイメージ(画像:PaylessImages/123RF)。

 前出の通り、現在の日本におけるガソリン価格は、およそ1年前以来の高値水準ですが、「新型コロナで石油需要が減退した2020年が異常に安かったので、2018年や2019年と比べるとまだ安い状況です」と石油情報センターは話します。

 ちなみに、現在のガソリン価格は原油価格に直結する傾向があり、国内においては緊急事態宣言などの影響はほとんどないといいます。

 一方、世界的には、減退していた石油製品の使用量は間違いなく回復してきているとのこと。とはいえ、「ただ当初の見通しよりは回復が遅く、今年の需要予測を下方修正するケースが増えています」ということです。

【了】

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