「マイセン」どころじゃない!? 自動車業界「若者に通じない単語」5選 ミッションは「任務ですか?」

タバコの銘柄の略称「マイセン」がもはや若者に通じないように、自動車の世界でも若者にもはや通じなくなってきている単語があります。別の呼び名が普及したり、設備そのものが消えつつあるのが原因です。

「日本人が全員知っている」と思っていた単語も今や…

 コンビニでタバコを買おうとして、若いアルバイトの店員へ「マイセン」と言っても、通じなかった……そんな「ジェネレーションギャップ」なエピソードが、話題となっています。ちなみにマイセンはマイルドセブン(現・メビウス)の略称です。

 時代ごとに自然発生的に一般へ広がった「略称・通称」は、世代を経るにつれ「隠語」として”ツウどうし”の仲間意識ツールへ変質、さいごは「死語」となります。

 それはどんな事柄でも同じで、自動車ジャンルでもやはり、「日本国民1億人が全員知ってて当たり前」と信じて疑わなかった単語が、実はすでに死語となりつつある事実に、打ちのめされそうになることがあります。

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昔のクルマのイメージ(画像:日産)。

●エンブレ

「エンジンブレーキ」の略で、吹かしていないエンジンの回転摩擦が、車軸の回転を止めようとする力となり、クルマを減速させる現象です。

 通常はペダルを踏むことによるブレーキで、車輪とともに回転するディスクローターなどにブレーキパッドなどを押し付けて減速しますが、これだと自転車のブレーキと同じく、過剰な発熱とともにブレーキ性能を劣化させる危険性もあります。

 エンジンブレーキをよく効かせたい場合は、速度に合ったギアより1段ほど低いギアへ切り替えることで、車軸の回転エネルギーがエンジン側へ負担されます。「ブオオオン!」とエンジンの回転数があがりますが、大きな減速性能を発揮します。特に下り坂では、フットブレーキを踏み込むだけでなく、エンジンブレーキで車速を抑えるというのが鉄則でした。

 しかし時代はATやCVTといった変速機の進化、ギアの自動化、電子制御化が進みます。さらにハイブリッド車やEVでは、エンジンブレーキによる車軸の回転エネルギーを充電に活用するなど、MT車では意識されていたギアはほとんど「人の手を離れた」存在になりました。

 それとともに、「エンジンブレーキ」という概念をわざわざ念頭に置く機会も少なくなり、ましてや「エンブレ」という略称も、次第に廃れつつあります。

●ミッション

 マニュアル(MT)車は正式には「マニュアルトランスミッション(手動変速機)車」であり、それを略した「ミッション」という単語も汎用的に使われてきました。

 しかし現在は、そもそもマニュアル車自体、一般大衆のあいだでは絶滅しつつあります。それとともに、「ミッション」という単語も、「なんですかそれ?任務?」と聞き返されてしまうことになるかもしれません。

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