機内でタバコを「喫わない人お断り」!? 驚愕コンセプトの航空会社なぜ消えた? 初就航地が“日本”だったワケ

いまや「旅客機の機内は禁煙」はスタンダード。しかしJAL、ANA、世界の航空会社が禁煙化するなか、あえて「嫌煙家お断り」の方針を打ち出す「喫煙者専用航空」が計画されていました。

まさかの日本線が初路線予定…なぜ?

「旅客機の機内ではたばこを吸ってはいけない」――。いまやグローバルスタンダードとなっているルールです。しかしちょうど「全面禁煙化」が世界的なルールになりつつあった21世紀初頭、実は海外で「嫌煙家お断り」の航空会社が設立されようとしていました。

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ANAのエアバスA380の機内。機内禁煙の表示は多くみられる(乗りものニュース編集部撮影)。

 JAL(日本航空)、ANA(全日空)ではかつて機内での喫煙は許容されていましたが、1999年に機内の全面禁煙化を実現。21世紀に入ると世界中の航空会社の大半でも、全面禁煙が常識となっていました。

 そのようななか誕生した航空会社が、イギリスのロンドンに本社を置く「Smoker's International Airways(スモーカーズ国際航空)」略して「スミントエアー(SMINTAIR)」です。発起人となったのは、ドイツの実業家アレクサンダー・ショップマンで、もちろんこの人もヘビースモーカーです。

 そして「スミントエアー」が最初の就航地として選んだのは、日本。2007年、同社最初の路線としてデュッセルドルフ(ドイツ)~成田線を開設する計画でした。

 最初の就航地に日本が選ばれたのは、当時の日本の喫煙率の高さも一因とされています。厚生労働省によると、2006年当時の男性喫煙率は約40%。30歳から39歳の場合は、53%にも上ります。

 また、欧州から日本の直行便となると、長距離フライトとなり、機内の喫煙ニーズが高まることも要因のひとつともされていました。たとえば過去に同区間で直行便を飛ばしていたANA便の場合、そのフライト時間は成田発が12時間、デュッセルドルフ発が11時間半だったと記録されています。

 そして、この「嫌煙家お断り」の航空会社は、このコンセプト以外にもユニークな特徴を備えていました。

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