夏季「青春18きっぷ」発売開始! お得なようで「落とし穴」も?

7月1日から、夏季分の「青春18きっぷ」が発売になりました。お得なきっぷですが、使い方を間違えると……?

品川から小倉まで!(しようと思えば)

 2014年7月1日(火)、JR各社で2014年夏季分の「青春18きっぷ」が発売開始になりました。そのきっぷを利用できる期間は7月20日(日)~9月10日(水)。さあ今年も、「18キッパー」たちの熱い夏が始まります。

 この「青春18きっぷ」、行に多少なりとも興味がある人なら、名前ぐらいは聞いたことがあると思います。11,850円で5日分、全国のJR線で普通・快速列車の自由席に好きなだけ乗ることができます。1人で5日間の利用も、5人で1日の利用も可能です。また利用日は連続していなくてもOKです。

1日(1回)分使用するごとに、改札口でスタンプを押してもらう仕組み。4月に消費税が上がったため、価格が変わっている。

 普通・快速列車のみだと遅そうに思いますが、「青春18きっぷ」1日分でどれだけ移動できると思いますか?

 東京の品川を4:35発の始発列車で出発すると、熱海、沼津、浜松、豊橋、米原、野洲、相生、糸崎、西条、下関と乗り継いで、小倉駅に0:04着。なんと東京都から北九州市まで1116.3kmも、1日分で移動できてしまいます(「青春18きっぷ」は日付が変わって最初の停車駅まで利用可能)。

 「青春18きっぷ」は11,850円で5日分ですから、1日あたり2,370円です。2,370円で東京から九州です。そう思うと大変お得に思えますよね。

 しかし「青春18きっぷ」を使ってみたはよいものの、結果的に必ずしもお得にならなかった場合もあるようです。「青春18きっぷ」には、初心者がはまりやすい「落とし穴」があります。

「落とし穴」を回避するには?

 「落とし穴」のひとつは、5日分(5回分)がセットであること。1日分だけ欲しいだとか、2日分だけ余ったから払い戻したい、というのはできません。利用期間は7月20日から9月10日で、それが過ぎたらきっぷは無効です。購入する前に、スケジュールをよく考えておく必要があります。

 そして一部の例外区間を除き、新幹線特急、急行に乗車できません。ちょっと疲れたから新幹線にしようと思っても、きっぷの買い直しになります。そんなお金はない、普通列車に乗り続けるしかないか……と、場合によっては修行状態になり、体力的そして精神的にくるかもしれません。無理に移動距離を稼ごうとせず、ときどき休憩を挟むなど、余裕を持った計画が大切です。

 列車に運休や遅れがあっても、払い戻しがありません。また在来線がトラブルで不通になった場合、代わりに特急券無しで新幹線を使ってもよい、という救済がしばしば行われます。こうした場合でも原則として「青春18きっぷ」利用者は救済なしです。新幹線の乗車券、特急券を購入するか、運転再開を待ち続けるしかありません。

 「青春18きっぷ」はお手頃価格で列車の旅を楽しめるため、ぜひ活用してほしいと思います。ただ慣れないうちは途中で何かが起きてもよいように、スケジュールと金銭、精神に余裕を持って旅に出るのがオススメです。なんでしたら、5日分全部を無理に使い切らなくたってよいですしね。余った回数をオークションで売買する光景もよく見かけます。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道ライター、イラストレーター。「鉄道」や「旅」に関する執筆活動や絵本の制作を行っているほか、鉄道車両のデザインにも携わる。子供の頃からの旅鉄&撮り鉄で、日本国内の鉄道はJR・私鉄の全線に乗車済み。完乗駅はJRが稚内で、私鉄が間藤。メインは「鉄道」だが、基本的に「乗りもの」好き。

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