まもなく一部廃止 吾妻線フィーバーと地元老人

ダム建設で一部区間が廃止になり、新線に切り替わるJR吾妻線。そのときをまもなく迎え、大勢の人で賑わうその場所を取材しました。

わずか2列車で通常の1日分の乗客

 群馬県の渋川駅と大前駅を結ぶJR吾妻線の一部区間が、八ッ場ダム建設のため水没します。そのため水没区間を迂回する新線が建設され、2014年9月24日(水)限りで旧線経由の運転が終了。切り替え作業を行ったのち、10月1日(水)から吾妻線は新線経由で運転される予定です。

 まもなく列車が走らなくなり、将来的に湖底へ沈む吾妻線の旧線に、その姿を目に焼き付けようと大勢の人々が訪れています。

 その2日前である2014年9月22日(月)に現地を取材したところ、日曜日と秋分の日に挟まれているとはいえ、平日ながら旅行者で大変賑わっていました。

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写真を撮ろうと樽沢トンネルで列車を待つ人々。トンネルの反対側にも多くの撮影者がいた。2014年9月22日撮影。

・川原湯温泉駅
 この駅はダム湖に沈むため、10月1日をもって新線沿いに移転します。駅舎内には同駅や吾妻線に対する思いを綴ったメッセージカード、また昔のものから現在のものまで写真が多数展示されており、「最期」を思わせていました。駅周辺で撮影する人は多数。車で来た人も入場券を購入し、ホームを渡る跨線橋の上などから撮影していました。また同駅は1日32本の停車列車があり(毎日運転の列車のみ)、JR東日本によると同駅の乗客数は1日20人前後ですが、この日の昼前後に同駅へ停車した列車では、1列車につき10人程度の乗客がありました。そのほとんどは鉄道ファンを含む旅行者風の人です。

・樽沢トンネル
 全長7.2mと「日本一短い鉄道トンネル」である樽沢トンネル。このトンネルは水没しない場所にありますが、廃止される旧線上にあり、まもなく列車が通らなくなるため、その周囲で大勢の人々がカメラを向けていました。9月22日の12時頃に計算したところ、約30名が確認できました。

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