日本製車両は世界へ広がるか? 未来を左右する「規格」という課題

三菱重工と三菱商事、日立製作所、近畿車両の日本企業4社とフランス企業1社の5社連合が、中東カタールの地下鉄システム建設を受注したと発表しました。近年、このように日本企業が海外の鉄道プロジェクトに進出する例が増えてきていますが、そこにはライバルと戦うにあたって、大きな課題もあるようです。

世界に増えつつある「Made In Japan」の車両

 三菱重工と三菱商事、日立製作所、近畿車両の日本企業4社とフランス企業1社の5社連合は2015年2月20日、中東カタールの地下鉄システム建設を受注したと発表しました。

 5社連合が受注したのは、カタールの首都ドーハに建設される地下鉄「ドーハメトロ」の車両225両(75編成)や、信号・通信設備、や軌道工事などのシステム一式。契約には完成後最長20年の保守も含まれる見込みです。受注金額は発表されていませんが、約4000億円と報道されています。

 ドーハメトロは3路線・総延長約86kmの全自動無人運転の地下鉄で、完成は2019年10月を予定しており、2022年に同国で開かれるサッカーW杯のアクセス交通としても期待されています。同メトロのプロジェクトを進めるカタール鉄道によると、将来的には4路線・総延長約216kmにおよぶ大規模なネットワークとなる計画です。

カイロ地下鉄2号線で活躍する近畿車輌製の電車(2005年10月、小佐野カゲトシ撮影)。

 近年、日本の鉄道車両メーカー海外へ進出する例が目立っており、今回の5社連合のうち、三菱重工・三菱商事は同じ中東のドバイで2009年に開業した都市鉄道「ドバイメトロ」を受注した実績もあります。その車両を製造した近畿車輌も、アメリカの路面電車やエジプトの地下鉄など各国に車両を納入しています。また日立は2012年、イギリスで大規模な高速車両プロジェクトを受注。日本国内でも話題となりました。

 ほかの国内車両メーカーも、日本車両がアメリカの通勤鉄道向け2階建て客車や台湾向けの電車を手がけているほか、川崎重工はニューヨーク地下鉄やワシントンDC地下鉄の電車を多数製造しており、NYの地下鉄車両全体でのシェアはトップです。総合車両製作所(J-TREC)も海外展開を推進しています。

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