国鉄気動車が全車引退 JR各社で初 新車は人と鹿に優しく JR東海

国鉄の分割民営化から約29年。JR東海から国鉄型のディーゼルカーがすべて引退し、ひとつの時代が終わりました。国鉄型ディーゼルカーの全車引退は、JR東海が初です。また引退した車両は今後、「第二の人生」を送ります。

運転士の技量が乗り心地に出る車両

 国鉄の分割民営化により、29年前の1987年4月1日に発足したJR。その後およそ29年を経過した2016年3月25日(金)、北海道新幹線が開業するダイヤ改正の前日をもって、JR東海から国鉄時代に製造された気動車(ディーゼルカー)が引退しました。JR東海のディーゼルカーは、すべて民営化後に製造されたものになります。

 所有するディーゼルカーがすべてJR発足後に製造した車両になるのは、JR客各社のうち今回のJR東海が初めてです。

約120人を乗せて終点の伊勢市へ到着した、国鉄型ディーゼルカーを使用するJR東海、最後の列車(2016年3月25日、恵 知仁撮影)。

 JR東海における“国鉄ディーゼルカー最後の列車”は、1976(昭和51)年から投入されたキハ40系という国鉄型ディーゼルカー2両を使い、参宮線で運転された鳥羽発13時23分、伊勢市着13時41分の普通928C列車でした。参宮線は三重県内の多気駅と鳥羽駅を結ぶ29.1kmの路線で、その名の通り、伊勢神宮への参詣路線として1893(明治26)年に開業しています。

「長年にわたって慣れ親しんだ車両が運行を終え、さみしい気持ちとやり遂げた気持ちでいっぱいです」(928C列車の小西宏幸運転士)

 ちなみに小西運転士によると、キハ40系はいまの車両と比べアナログ的な要素が強く、運転士の技量が乗り心地に直結するそうです。

 なお、ディーゼルエンジンを動力にする「ディーゼルカー」ではなく、電気モーターで走る「電車」については、JR東海を含めたすべてのJR旅客会社で、国鉄時代に製造された車両がいまなお現役。JR東海によると、同社が所有する国鉄型電車の今後について、現時点では特に何も決まっていないといいます。

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コメント

1件のコメント

  1. 沿線の皆さん、おめでとうございます。これで古くて速度も快適性も低い車両に我慢する事は無くなり、鉄道利用が快適になりますね。

    たいして利用しない鉄オタの方々は旧車の引退を残念がるのかもしれませんが、料金を払って普段から利用している人たちの利便性・快適性が優先されるべきなのは、当然の事です。ライターの皆さんも鉄オタ目線の片寄った報道にならないよう、御留意ください。