マツダ「ユーノスコスモ」 加速も燃費もド迫力の3ローター、当時の若者はどう見た?

その燃費は20世紀のダンディズム?

 そんな「ユーノスコスモ」のアキレス腱。それは、ただひとつ、「燃費の悪さ」でした。改めてデータを見ると、なんと、10モード燃費が6.1km/l。6.1、ですよ。これがカタログ数値ですから、実際はもう少し、大変なことになっていました。

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「ユーノスコスモ」のエクステリア(画像:マツダ)。
「ユーノスコスモ」のエクステリア(画像:マツダ)。

 筆者(下高井戸ユキ:ライター)の学生時代には、「どこかに出かける時には、誰かが出してくれたクルマに分乗する」ということが日常的にありました。遠出の際には、ガソリン代を同乗者で割ることになります。この金額が乗せてもらうクルマによって大きく変わってきてしまう、という、なかなかな「駆け引き必須」シーンが繰り広げられたものです。スタイリングもロータリーの音も大好きだし、さらに言うとオーナーの男のコもかなりいい感じでしたが、それでも「スタンド寄ってもいい?」というひと言に軽く言葉を詰まらせるくらいの額だったことが、記憶に残っています。

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「ユーノスコスモ」のインパネまわり(画像:マツダ)。

 いまは一般的に環境への問題意識が高くなっているので、「燃費が悪い」=「地球にやさしくない」という感覚を自然に覚え、ちょっと肩身が狭い感じになりますが、当時はそうでもありませんでした。「そういう細かいことは気にしちゃいけないんだ」、「男は黙って……」みたいな、20世紀最後のダンディズムを感じるクルマ、「ユーノスコスモ」。「とんでもない所で止まっちゃった」ガス欠エピソードも含め、「語れるクルマ」の代表選手といえるでしょう。

※ ※ ※

「ロータリー四十七士」を率い、ロータリーエンジンの実用化に成功した元マツダ社長の山本健一さんが2017年12月20日(水)、お亡くなりになられました。心よりご冥福をお祈りいたします。

【了】

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コメント

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8件のコメント

  1. いすゞの初代ピアッツァもそうだけど未だ色褪せないデザインは車自体に価値を見出だせる素晴らしい商品だと思いますね

  2. 元コスモ20B乗りとして…。学生時代乗っていたが不人気、セルシオ、レジェンド、ソアラが全盛期。スペックで誤解されるから薄く軽い記事を書かないで…。

  3. ちなみに『ウルトラ警備隊』ではなく、『MAT(マット=Monster Attack Team)』ですね。知ったかぶりの女子ライターはこれだから……。

  4. 脈々とって言っても途切れて何年たってんだか。
    よく知らない人がネットから情報拾って書いてるだけにしか見えない、全く愛を感じられない文章ですね。
    コスモの実燃費は2-3km/Lだったそうですよ。

  5. 当時の認識ではとにかく燃費が悪い、アメ車なみに
    5万キロも走れば、車が買えるほど

  6. 当時、満タンで、200km走るのが、やっとだったような、気がします。夜の箱根までのドライブもできませんでした。GSが、あいていないと、走れませんから、給油の警告等も、残量、20L切ると、点灯した記憶が有ります。
    納車に半年まって、3年しか、乗りませんでしたが、思い出の一台です。

  7. 以前知人が中古で2ローター(13B)のコスモを所有していたので少し乗せてもらったが、シートに張り付くぐらいの急加速もスゴかったが、燃料系の針も動いているように感じるぐらいの燃費の悪さにも驚いたものです(笑)。

  8. 昔オートラマでサービスしてた時に他社(兄弟会社)ですが部長のお客さんで触媒抜いてくれと依頼が。

    先輩とリフト上げたら触媒が3つあり中を貫通ドライバーで叩いてくり抜きローテスで加速したときは
    しょんべんちびるかと思うくらいの加速に。

    30年ほど前の話ですが今でもよく覚えてます。(笑)