高速路肩の風車のナゾ クルクル回るのは何のため?

風でクルクル回る羽根の役割は?

――クルクル回る羽根がついているのはなぜでしょうか?

 羽根がついている製品は、私たちの業界で「防じん型」と呼んでいるもので、羽根の裏側にブラシがついていて、風の力でデリネーターについた汚れを落とすようになっています。通常、デリネーターに羽根がついていなくても雨で汚れが落ちるのですが、交通量の多い場所や雨のかからないトンネルなどでは自動車の排気ガスなどによる汚れがたまりやすいため、「防じん型」の製品が設置されるケースが多いのです。

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高速道路用の防じん型デリネーター。横から見ると、汚れを落とすためのブラシが見える(画像:吾妻商会)。

――デリネーターは一般道路でも見られますが、高速道路用のデリネーターとはどこが違うのでしょうか?

 一般道路向けのデリネーターは、前後どちらの方向からでも視認できるように、反射板や防じんの羽根が両面についていますが、高速道路用の製品は基本的に一方通行の道路に設置されますので、反射板や羽根が片面だけについています。他にも、たとえばNEXCOさんの高速道路向けの製品であれば、NEXCOさんの規格に合わせて寸法などを設計しますので、一般道向けの製品とは異なる仕様になっています。

※ ※ ※

 なお、設置されるデリネーターの色について吾妻商会に聞いてみたところ、「原則としては進行方向に対して左側が白、右側が黄色」だそうですが、例外もあるとのこと。たとえば急カーブなどで両側とも黄色のデリネーターを設置したり、特注で青色のデリネーターを設置したりと、施工主の要望によりケースバイケースの対応をしているそうです。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. 豚でも分かるデリネーターとかその内に出て来たりするかも

  2. はー、風で掃除する仕様だったとは!これは勉強になった。

  3. デリネーターという表記に違和感。
    スペル通りに読めば「デリニエーター」としか読めないのだが。