タクシー呼び「バッテリー上がり救援」OK? 実は「空車」「迎車」「救援」表示も存在

「陣痛タクシー」も救援事業から生まれた

――よく利用されるサービスは、どのようなものでしょうか?

 お年寄りなどを病院まで送迎し、診察の付き添いも行う「介護タクシー」が挙げられるでしょう。また、妊婦さんに事前のご登録をいただき、陣痛の際に駆けつける「陣痛119番」サービスも「Qタク」のメニューとして打ち出しましたが、いまでは多くの事業者に「陣痛タクシー」として広がりました。東京の大手事業者にも「真似させてもらったよ」と言われるほどです。

――どのようなタクシー事業者でも救援事業を行っているのでしょうか?

 いえ、救援事業を行うには国へ届け出が必要です。提供するサービスの内容は事業者ごとに異なり、地域性もあります。「クルマの119番」サービスなどは、都会に近くガソリンスタンドが多い地域では、それほど需要がありませんが、郊外になると実施事業者が増える傾向です。

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神奈川県生活支援ネットワーク協同組合に加盟し、救援事業を行っている三和交通の車両(2018年12月、中島洋平撮影)。

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 こうしたタクシー事業者が行う「救援事業」は1989(平成元)年に国から認可され、「救援タクシー」「便利屋タクシー」などと呼ばれています。ただし国の通達では、「本来のタクシー業務の遂行を妨げない範囲で」という旨も記載されています。

 神奈川県生活支援ネットワーク協同組合の会員事業者は、2002(平成14)年のタクシー参入規制緩和(いわゆる「タクシー自由化」)前後に、新しい取り組みとして救援事業の届出を行ったところが多く、さらに共同で「Qタク」のパンフレットなどを作成したそうです。

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コメント

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1件のコメント

  1. 本来の業務に影響がない程度ね、そりゃ貨物と旅客の線引きもしにくいわな
    桶寿司から一貫くらい抜いてもバレないような構図でもあるまいに
    しかしながら言うはたやすいが事業を圧縮してドライバーを圧迫から解放すると言った腹は欠片もないようだな
    しかし旅客から貨物への入り口は何でこんなに広いのかね?