陸自に新設「機甲教導連隊」どんな部隊? 戦車も偵察も担当 前身から追う設置の経緯

変わりゆく機甲科、変わらない規範

 機甲教導連隊の発足にあたり実施された「新編行事」式典にて、東部方面総監である高田陸将はダーウィンの言葉を引用し「最も強い者が生き残るのではない。最もかしこい者が生き残るのでもない。唯一生き残こることができる者は、状況に応じ変化に対応できる者です」と、隊員たちを激励しました。

 機甲教導連隊は、敵を圧倒撃破できる戦車部隊の特性と、隠密裏に情報を収集する偵察部隊の特性を、単にひとつの部隊に保有するというわけではありません。高田方面総監は続けて「時代の変化を受け、積極果敢に敵の情報を解明しつつ、同時に衝撃的効果を発揮することができる新しい機甲部隊の戦い方を創造し、教え導いていくのが、この機甲教導連隊です」と述べました。

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駒門駐屯地で歓迎を受ける偵察教導隊(武若雅哉撮影)。

 式典の最後には、機甲科出身の高田方面総監と機甲教導連隊の隊員が、旧陸軍時代の機甲兵たちも掲げた規範「機甲斯くあるべし」を唱和しました。

「機甲斯くあるべし」
一瞥克制機(いちべつ よく きをせいし)
万信必通達(ばんしん かならず つうたつ)
千車悉快走(せんしゃ ことごとく かいそう)
百発即百中(ひゃっぱつ すなわち ひゃくちゅう)
練武期必勝(れんぶ ひっしょうを きし)
陣頭誓報告(国)(じんとう ほうこくを ちかう)

 これは、旧陸軍の初代機甲本部長であった吉田 悳(しん)中将が発案したとされるもので、陸上自衛隊の機甲部隊に配置された隊員は、必ず一度は唱えるという言葉です。

【了】

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