〈PR〉新型「マークX」が「風神・雷神」に挑んだワケ 脇阪寿一さんら3人の「絵師」に聞いたその「とめ」「はね」「はらい」

新型「マークX」で、暗闇に「風神・雷神」を作りだす……正直、意味がよくわかりません。そんな想像もつかないパフォーマンスに挑んだ、レーシングドライバーの脇阪寿一さん、石浦宏明さん、大嶋和也さんに話を聞きました。

新型「マークX」による、圧巻の「パフォーマンス」

 2016年11月22日(火)にマイナーチェンジを迎えた、トヨタ「マークX」。デビュー以来、「走りも楽しめる大人の上質セダン」として人気を博している同車ですが、その新型でアート作品を作る、「Artistic Performance」という企画が聞こえてきました。クルマ「に」ではなく、クルマ「で」です。ステアリングを握るのは、脇阪寿一さん、石浦宏明さん、大嶋和也さんといったプロのレーシングドライバーで、モチーフはあの「風神・雷神」――スケールの大きさにその全体像すら想像できないままロケ場所に向かうと、3台の新型「マークX」が、それぞれのルーフにLEDライトを装着し、夕闇のなかに並んでいました。

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左より、脇阪寿一選手、石浦宏明選手、大嶋和也選手。特注のレーシングスーツとヘルメットは、撮影上の演出のため黒一色。

「トゥルーブルーマイカメタリック」「ダークレッドマイカメタリック」「ホワイトパールクリスタルシャイン」というボディカラーに彩られた3台の新型「マークX」。そのルーフで点灯するLEDライトの光量を調整しながら走行した軌跡を長時間露光撮影することで、暗闇のキャンバスに何本もの光の線を浮かび上がらせ、最後に合成し、1枚の芸術作品を作り上げる……それが、この壮大な企画の全容でした。準備期間、約半年。スタッフ、100名以上。120m×200mの広大なスペースに下絵を描き、高さ60mのクレーンを備え、上空から3日間かけて撮影するのだそうです。

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120m×200mの広い駐車場跡地が撮影現場。蓄光テープで描かれた下絵を、LEDを搭載した新型「マークX」が忠実にトレースしていく(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 モチーフに「風神・雷神」を選んだ理由を、クリエイティブディレクター、中尾孝年さんは「日本のクルマ作りは、『匠の技』と呼ぶにふさわしい、世界に誇る技術。日本画の匠の技とつながる、という発想から」と語ります。そして「クルマのボディカラーが『絵の具』の色となり、ルーフのLEDライトの灯数で『筆』の太さを変えます。走行スピードや止まり方で、筆の繊細な表現を再現しますが、ただ、いくら筆が良くても、『描き手』の腕が良くないと実現できない企画です」と続けました。

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クリエイティブ・ディレクターの中尾さん(左からふたり目)は「『こんなことできるはずがない』ということに、チャレンジしたかった」と話す(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 そして今回「絵師」として選ばれたのが、前述の脇阪寿一さん、石浦宏明さん、そして大嶋和也さんという日本のレースシーンを引っ張る3人のレーシングドライバー。この日、実際に数カット撮影したあとに話を聞いたのですが、石浦さんは「筆の『とめ』『はね』『はらい』が、クルマの挙動でまったく違うものになります。スウッと止まらないと、きれいな『はらい』の線は描けないのです。でも、ちょっとやってみただけで、手ごたえがあります」と声を弾ませました。「まあ、3人のなかでは僕が一番上手いんですけどね(笑)」という脇阪さんも、「僕らは普段、いかに早く走るかということに集中して走っていますが、求められていることが全然違う」とうなります。大嶋さんも「僕らの技術が、こんなふうに役に立つのは嬉しいですね」と、このあとの撮影を楽しみにしているようでした。

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ルーフには、ボディを傷つけないように、強力な吸盤でLEDライトを設置。点灯させるライトの数で『筆』の太さを変える(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 撮影中は、蓄光テープで地面に示されたラインを新型「マークX」で忠実にトレースしていくのですが、なにぶん真っ暗闇での運転。うすぼんやりとしたそのガイドラインは、一般的な視力だと5m先くらいまでしか見えません。ですが、「僕は『心の目』で見ていますから大丈夫」と脇阪さん。「走行スピードをスタッフに指示されるのですが、レーシングドライバーって、スピードメーターを見る習慣、実はないのですよね。だから、リハーサルで走ってみて、『何秒くらいであの壁まで約何メートル』という感覚を身体に染み込ませて、本番、走るのです」と、「匠の技」の極意を教えてくれました。

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インカムの指示に合わせ、ドライビング中に助手席スタッフが光量をコントロール。同じ線は、二度と描けない(2016年10月、田中秀宣撮影)。

「風神・雷神」の絵を思い浮かべると、曲線ばかりで、線の数も多いことが想像できるでしょう。「それについては、『マークX』がFRという利点が大きいと思います」と石浦さん。フロントにエンジンを置き後輪を駆動するFRレイアウトは、前輪と後輪にかかる重量がほぼ同じになり、また「ステアリングコントロールでフロント、加速でリヤと、違うタイヤを使用するので、かなり細かな動きができます」と、その素直な操縦性を評しました。それらを支えるサスペンションチューニングや電子制御ショックアブソーバーも、レーシングドライバーの要求に十分応えるものといえそうです。さらに「今回の新型『マークX』は、ボディ剛性がさらに強化されたことで、コントロールのしやすさが向上しましたね」と笑顔。ドライバーが意図した「筆運び」を、そのままクルマが実現してくれたようです。ちなみにトヨタの開発主幹、西村美明さんによると、ボディのスポット溶接は旧モデルから90か所追加されており、接着剤も6m分、増えているといいます。

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インパネは、ピアノブラックにレーザーで模様を入れて「緻密さ」を演出。見る角度で光の波が見えるようになっている(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 石浦さんはまた、「日没から明け方まで運転することになりますが、『アルカンターラ』のシートが気持ち良く、室内もさまざまな色を使っているのに落ち着いた印象ですね。ゆったり、長時間、がんばれそうです」と話します。今回使用しているのは、新設された「RDS」というグレード。旧モデルでいう「プレミアム」に代わるもので、「Rakish(粋な) Dynamic Sports」の略とのこと。トヨタによれば「これ見よがしでない、大人の上質スポーツを体現した1台」といいます。

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石浦宏明さんは「新型『マークX』は見た目スポーティだが、旧型のG'sほどレースっぽくはない。幅広い年齢層に受け入れられそうなモデル」という(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 とはいえ、ただの「大人仕様」ではないのが、この新しい「マークX」の魅力。「単純に、すごくカッコよくなっていますよね。僕より上の世代のクルマだと思っていたけど、全然アリ」とは、29歳の大嶋さん。全長が約20mm伸ばされ、フロントノーズが低く、ワイドに見えるほか、「デイライト」の採用で、フロントマスクの雰囲気がさらに強い印象になっています。「デイライトって、クルマの個性をアピールできますよね。僕としては、いまクルマを選ぶなら、確実に気にするポイントですね」と、石浦さんも改めてクルマを振り仰ぎました。

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「自分が走ることでこんなことができるなんて、ワクワクします。出来上がりがすごく楽しみです」と大嶋和也さん(2016年10月、田中秀宣撮影)。

「レーシングドライバーって、基本的にクルマを褒めないんですよ」と、脇阪さんは言います。

「いかに早く走るか、というためには、足りないところ、良くない部分をどんどん指摘して直していく。いい部分はいいのだから、そのまま、触れないんです。でも、3人の口から、この『マークX』についての不満は、いまのところひとつも出ていません。すごいことですよね」(脇阪さん)

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脇阪寿一さんは「出来上がった作品は、二度と同じものは出来ない。レースも、同じコーナーを同じ状態で走ることはないので、そこは共通していますね」と話す(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 西村主幹が目指す、「時代に合った意匠」「基準性能の熟成」「魅力ある商品強化」は、どれも成功したようです。

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鋭角のところはブレーキを使用しながらバックで切り返したり、クルマを細かく停止させて点線を描いたりと、膨大な時間と手間をかけて作画(2016年10月、田中秀宣撮影)。

 インタビューののち、「蛍の気持ちが分かった気がする」と笑いながら再度、撮影に向かった脇阪さん、石浦さん、大嶋さん。トップドライバーの匠の技が文字通り光る、「Artistic Performance」を、お楽しみください。

画像クリックで特設サイトへ。

 なお、自分で新型「マークX」を動かし、この「Artistic Performance」に挑戦できるスマホ用のサイトも公開されています。前述の中尾さんも、「相当難しいのですが、ぜひ挑戦してみてください」とか。さっそく試してみました。

●MARK X Artistic Performance MOVIE GENERATOR
http://toyota.jp/markx/cp/artistic-performance

 確かに難しいものでした。もしかすると脇阪さんも話していたように、何秒くらいで次のコーナリング、という感覚を身体に染み込ませることが上達のコツかもしれません。そうなると、気分だけはもはやレーシングドライバーの仲間入りでしょう。お試しあれ。

【了】

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