「鉄道ブーム」終了で鉄道コミック誌を創刊 その思惑は

鉄道専門のコミック誌『COMIC鉄ちゃん』が創刊されました。しかし「鉄道ブーム」だからではないといいます。ではなぜいま、鉄道コミック誌なのでしょうか。

「鉄道」は「ブーム」の先へ?

 2014年7月16日(水)、辰巳出版が鉄道専門のコミック誌『COMIC鉄ちゃん』を創刊しました。昨今、テレビではゴールデンタイムに鉄道特集がしばしば放送され、今年の「スーパー戦隊シリーズ」は鉄道ものです。鉄道をモチーフにした深夜アニメも放送されています。最近では約10年ほど前に「鉄道ブーム」が起きましたが、いま再びそれが来ているのでしょうか。

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『COMIC鉄ちゃん』1号車(創刊号)。全国のコンビニや書店で販売されるという。価格は500円(税込540円)。

 しかし、「これが初の鉄道専門コミック誌ではないか」と語る『COMIC鉄ちゃん』関係者によると、「ブームだとは思っていない」とか。ブームの最中に、言い方は悪いかもしれませんが便乗商品を出すのなら分かりやすいです。しかし「鉄道ブーム」だと思っていないのに鉄道コミック誌を創刊するとは、果たしてどういうことでしょうか。

「ゴールデンでごく当たり前に鉄道番組が流れ、観光列車が全国各地に増加。特に鉄道ファンではない人が、いまは普通に鉄道を楽しんでいる時代」(関係者)

 つまり現在、各メディアでよく鉄道が扱われるのはブームだからではなく、「鉄道」が「マニアックな趣味」から一般的な「娯楽」のひとつに変化。「鉄道」はブームで興味を持たれるという段階が終了し、「鉄道を楽しむ」ことがすでに一般化、大衆化している、という見方です。

「コミック誌は大衆娯楽の王道。『鉄道』が一過性のブームではなく一般的な娯楽になったいまこそ、鉄道コミック誌創刊の機が熟したのではないか」(関係者)

 「鉄道」が娯楽として一般化し、鉄道関係のテレビ番組が普通に放送されるようになった現在ならば、「テレビ」と同様に一般的な娯楽手段である「コミック誌」の創刊も広く世の中に受け入れられるのでは、というわけです。

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