超電導リニア「L0系改良型試験車」について山梨実験センター所長に聞く
JR東海が、新たに山梨実験線へ投入した超電導リニアL0系の改良型試験車。2020年8月から走行試験が始まっているこの車両について、山梨実験センターの所長が報道陣の質問に答えました。
L0系改良型試験車に関する12の質問
JR東海が2020年10月19日(月)、山梨実験線で超電導リニアモーターカーL0系の改良型試験車について報道公開を実施。JR東海 山梨実験センターの大島 浩所長が、記者たちの質問に答えました。質問内容は以下の通りです。
Q:改良型試験車の内装デザインは先頭車と中間車で異なりますが、比較対象が目的なのか、それとも先頭車と中間車で状況が違うから2種類なのか、どちらですか?
Q:リニア車内における課題は、騒音や耳ツン対策があると思いますが、改良型試験車は従来型と比較し、実感として改善されたと思いますか?
Q:新幹線には特大荷物のスペースがありますが、リニアでは荷物について、どのような課題があるでしょうか?
Q:リニアの揺れを抑えるメカニズムは、どのようになっていますか?
Q:改良型試験車で、特に見てもらいたい点はどこですか?
Q:改良型試験車へ込めた思いを教えてください。
Q:営業車両の仕様確定まで、どのようなスケジュールになっていますか?
Q:座席にはUSBの電源がありましたが、通常のコンセントでないのは、電気の容量的に難しいからですか?
Q:テーブルが肘掛けにありますが、パソコンを置くには座席背面のほうが良いのではないですか?
Q:先頭の空気抵抗を13%下げたといいますが、凹凸を持たせたことが大きいのか、先端部の丸めたところが大きいのか、あわせてなのか、どうでしょうか?
Q:静岡県の反対もあって2027年の開業は厳しい、ということにもなっていますが、所長の立場からコメントをいただけるでしょうか。
Q:高温超電導磁石の長期耐久性を検証していると思いますが、どうなっていますか?
【大島所長】
今までのL0系をさらにブラッシュアップし、新しい車両を造りました。これから走行試験でいろいろなデータをとって、改善するところは改善して、より良い車両を造っていきたいと考えています。
Q:改良型試験車の内装デザインは先頭車と中間車で異なりますが、比較対象が目的なのか、それとも先頭車と中間車で状況が違うから2種類なのか、どちらですか?
【大島所長】
比較検証のためです。より良いものを造っていくため、2種類を造って比較します。
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Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。