東京~大阪の乗り心地再現も可 超電導リニア実物使用「リニア走行試験装置」の仕組み
JR東海が小牧研究施設に「リニア走行試験装置」を設置。本物の超電導リニア車両1両と3分の2両で、7両編成全体のゆれを、またデータを入れれば東京~大阪間全線の乗り心地を再現できるそうです。この装置の目的と技術を解説します。
この記事の目次
・JR東海の研究施設に
・本物の超電導リニア車両を使用
・「電磁加振装置」で浮上
・「編成車両模擬装置」で編成全体の揺れを再現
・大規模地震レベルも試験できる「加振台」
・すでに検証が完了した項目
・今後の試験計画
・リニア開発本部長のコメント
・リニア開発本部長の質疑応答
【画像枚数】全13枚
JR東海の研究施設に
JR東海が2020年12月4日(金)、同社の小牧研究施設に設置した「リニア走行試験装置」を報道陣へ公開しました。2020年3月6日から運用が開始されているもので、目的は以下の3つです。
・さらなる超電導リニア技術のブラッシュアップや、建設・運営・保守の効率化を目指し、実際に車両を走行させることなく、模擬編成の走行試験を実施。
・乗り心地向上のための改良や、超電導磁石の耐久性検証などを、走行試験よりも効率的に短期間で実施。
・山梨実験線の設備では設定が困難な異常状態(地震や機器故障など)を模擬する試験を実施。
本物の超電導リニア車両を使用
残り3594文字
この続きは有料会員登録をすると読むことができます。
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
コメント