鉄道の顔に超詳しいのでは!? 鉄分濃いめのカメラ「EOS R6 Mark II」で撮る九州特急撮影旅!〈PR〉
2022年12月に発売されてまもなく1周年を迎えるキヤノンのEOS R6 Mark II。実際に愛用しているという鉄道写真家の村上悠太さんとともに、九州・大分県の日豊本線と久大本線の撮影にチャレンジしてきました。鉄道撮影に強みを持つ本機、果たしてどんな写真が撮影できるのでしょうか。
気づけばメインのカメラにチョイス。どんな魅力が?
まもなく発売から1周年を迎えるキヤノン EOS R6 Mark II。この1年でこのカメラはすっかり僕(村上悠太)のメイン機になりました。
その理由はシンプルで、「鉄道撮影に必要なものが全て詰まっている」から!EOS R6 Mark IIに初搭載された、鉄道車両をカメラ自身が探して検出し、車両が動いていてもピントを追従しつづけてくれる、「トラッキングAF」と「鉄道検出」機能は、使えば使うほどにその信頼性が高いことを実感しますし、電子シャッターを使用すれば最高で秒間約40コマもの連写ができるので、「ここに車両を写し止めたい!」と思ったところに自在に車両を配置することが可能です。今回はそんなEOS R6 Mark IIとともに、初秋の九州、日豊本線と久大本線に行ってきました。
特急「ソニック」の有名撮影ポイントへ
さて、まず向かったのは日豊本線の杵築駅付近の跨線(こせん)橋。日豊本線はまさに特急街道という名にふさわしく、特急「ソニック」の運転本数も多く、さらに883系を使用した青い「ソニック」、885系を使用した「白いソニック」と車両もバラエティー豊か。加えて日曜日であれば、九州をぐるりと周るように走っているD&S列車、「36ぷらす3」もやってきます。この日はちょうど日曜日なので、「36ぷらす3」までこの場所で撮影したいと思います。
眼下を高速で走り抜ける「ソニック」をギリギリまで引きつけて撮影したいため、電子シャッターを使用し、EOS R6 Mark IIで最も高速連写となる、秒間約40コマ連写に設定します。さらに「トラッキングAF」と「鉄道検出」を使用して、ピント合わせはカメラに完全にお任せすることにしました。
「鉄道検出」は鉄道車両がいることを構図内でカメラが認識すると、運転席部分をピンポイントに追従をしてくれるのですが、これが車種を問わず、正確。かつ、列車が小さくてもきちんと運転席を検出してくれるのです!(スポット検出を「する」に設定時)この精度には毎回びっくりなのですが、今回もまだ遠くに小さく列車が見える段階から、しっかり運転席にロックオン! そのまま一度も列車を見失うことなく、トラッキングを続けてくれました。
「36ぷらす3」がやってくるころにはあいにくやや曇り空になってしまいました。この列車は高級感を感じるブラックボディーが特徴なのですが、運転席の窓も外見からは黒く見えるため、果たしてEOS R6 Mark IIは的確に運転席を検出することができるのでしょうか。
結果はご覧のとおり。「ソニック」同様に、車両が遠くにある段階からしっかりとブラックボディーの「36ぷらす3」の運転席を見つけ出しトラッキング!いつも思うのですが、EOS R6 Mark IIは鉄道車両の顔に、とっても詳しいかなり「鉄分」の濃いカメラのようです。なお、このポイントの右側の木々は桜なので、春に訪れるのもおすすめです。
車体を傾けて走る「ソニック」を撮る!
続いては中山香〜杵築間のカーブした鉄橋へ。近年木々が伸びて編成の後ろが少し隠れてしまいますが、ここでカーブを曲がってくる「ソニック」を狙います。「ソニック」はカーブ通過時に車体を傾けることで乗り心地を保ったまま速度をあまり落とさずに走行できる、「振り子式」を採用した車両です。そのためカーブで撮影することで、その特徴がよくわかります。
ここでもピントは「鉄道検出」で追従! 先ほどの撮影地より、ダイナミックに接近してくる構図になるため、ピントの移動量も多くなりますが一瞬の迷いもなく、的確に追従してくれました。
トンネル内でもピントを追従
今度は久大本線に移動してきました。山間を走る久大本線は夕方になると撮影地選びにも少々苦戦します。そんな中発見したのがこちらの撮影地。ここではRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMを使用して、小さなトンネル越しに普通列車を撮影してみました。ここでもピントは「鉄道検出」で追従。カーブの先から列車が見えた瞬間に即座に運転席をトラッキング。その後、トンネルに入ったあとを粘り強くピントをロストすることなく追従してくれます。
当初の狙いはトンネル越しの絵だったのですが、実際に撮ってみると列車がトンネル内に入るとトンネルの壁面にヘッドライトが反射しただけでなく、列車が加速したのか、天井部に排気が写り込みました。ピントを固定して撮る「置きピン」撮影では、トンネル内にピントを合わせていないためピンボケになってしまったシーンですが、ピントを追従していたからこそ撮れた、予期せぬ1枚でした。
薄暮の川面をゆく特急「ゆふいんの森」
この日のラストカットは博多行きの特急「ゆふいんの森」を撮影します。通過時刻は18時過ぎとこの時期では日の長い九州とはいえ、日没後の時間帯です。ですが、EOS R6 Mark IIの特徴として、画素数を約2420万画素と適度なバランスにすることで、常用ISO感度102400を達成している点が挙げられます。ISO上限自体は初代EOS R6から変わっていないものの、画素数は約410万画素も増えており、一般的に画素数が上がると低下する高感度性能のことを考えると、EOS R6 Mark IIになって高感度撮影時の画質と性能が向上しているといえます。
このカットはISO12800を使用し、ズーム全域で開放F値F2.8を達成しつつ、EFレンズ時代の同等レンズよりも大幅に小型軽量化されたRF70-200mm F2.8 L IS USMを使用して、特急「ゆふいんの森」がブレないシャッタースピード1/500秒を確保。車内の明かりを生かしつつ、列車を写し止めることができました。
Writer: 村上悠太(鉄道写真家)
1987年生まれでJRと同い年、鉄道発祥の地新橋生まれの鉄道写真家。車両はもちろん、鉄道に関わる様々な世界にレンズを向ける。元々乗り鉄なので、車でロケに出かけても時間ができれば車をおいてカメラといっしょに列車旅を楽しんでいる。日本鉄道写真作家協会会員、キヤノンEOS学園講師。