〈PR〉SUV風も登場へ 広がり続けるダイハツ「コペン」の世界

軽自動車「コペン」のデザインコンテストでグランプリに輝いた作品を、ダイハツが実車化。「道を選ばず、未知の世界を探し求め突き進むような『タフSUV』ライクなコペン」がコンセプトというそのクルマを、「東京オートサロン」で初披露しました。またこのグランプリ作品、市販も行われる予定です。

着せ替えができてしまう「コペン」

 ダイハツがコペン「DRESS-FORMATION DESIGN AWARD」のグランプリ受賞作品「COPEN ADVENTURE」を実車にして、2016年1月15日(金)から17日(日)まで開催された「東京オートサロン」で初披露しました。

「コペン」は、ダイハツの2人乗り軽自動車オープンカー。2014年6月の発売以来、「Robe(ローブ)」「X PLAY(エクスプレイ)」「Cero(セロ)」という3種類のデザインが登場しています。

 この「コペン」で特にユニークなのは、高剛性を誇る骨格「D-Frame」を生かした「DRESS-FORMATION」というシステム。樹脂外板構造の外装パーツをあとから購入して、クルマの“着せ替え”が可能なのです。例えば「ローブ」をベースに、「セロ」のリヤパーツへ交換して丸型ランプに、なんてこともできます。

 この「DRESS-FORMATION」の可能性をさらに広げるべく行なわれたのが、「DRESS-FORMATION DESIGN AWARD」です。新しい「コペン」のデザインを広く一般に募るというもので、2015年6月からわずか2ヵ月半で338人、562点の応募がありました。

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「COPEN ADVENTURE」でグランプリに輝いた越阪部圭亮さんと、ダイハツの藤下 修CE(2016年1月、佐々木基博撮影)。

 そしてグランプリに見事輝き、「デザインの実車化」という“夢”と優勝賞金100万円を手にしたのは越阪部圭亮(おさかべけいすけ)さん。クルマのデザインを勉強する、現役の学生だそうです。

「道を選ばず、未知の世界を探し求め突き進む」

 グランプリの発表自体は昨年10月の「東京モーターショー」で行なわれましたが、今回の「東京オートサロン」で改めて、実車化したグランプリ作品「COPEN ADVENTURE」の前で、ダイハツの藤下 修CE(チーフエンジニア)より越阪部さんに賞金目録が贈呈されました。

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「デザインの実車化」という“夢”と賞金100万円を手にした越阪部さん(2016年1月、佐々木基博撮影)。

「コペン エクスプレイ」をベースにしたグランプリ作品「COPEN ADVENTURE」は、「道を選ばず、未知の世界を探し求め突き進むような『タフSUV』ライクなコペン」というコンセプト。デザインした越阪部さんは実車を前に、「スケッチはあくまでイメージですし、普段、学校で作るクレイモデルは4分の1スケール。こうして完成モデルを実際に見て、走る姿を想像するとワクワクします」と喜びを語りました。

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グランプリに輝いた「COPEN ADVENTURE」。ベースは「コペン エクスプレイ」(2016年1月、佐々木基博撮影)。

 今回の実車化を担当したD-SPORTの松尾光洋さんは、「『サファリ・ラリー』や、『ミッレミリア』のような“ラリーのダイハツ”のDNAを感じさせるデザイン」と高く評価しました。ちなみに実車化にあたっては、「(双眼鏡がモチーフになっている)フロントのライトポッドの再現がすごく難しかった」そうです。

 ダイハツの藤下CEによると、実車は「硬質発泡ウレタンに線を引いて、越阪部さん立ち会いの元、製作していった」とのこと。プロのモデラーによるクレイモデル製作などは行っていないといい、「そういった意味で、作り方も新しい挑戦でした」と振り返りました。

グランプリ作品は年内に市販予定

 藤下CEはグランプリの「COPEN ADVENTURE」について、「我々からはなかなか出てこない、若々しくて自由な発想」と改めて評し、「市販します」と明言。年内の発売を予定しているそうです。

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「東京オートサロン」に登場した「コペン ローブ シューティング ブレーク コンセプト」(2016年1月、佐々木基博撮影)。

 今回の「東京オートサロン」ダイハツブースではこのほか、「コペン ローブ」の「シューティング ブレーク」のコンセプトカーや、「セロ」の「クーペ コンセプト」などが展示されていました。また「DRESS-FORMATION」では、「セロ」を「ローブ」に着せ替えるパーツの発売も予定されています。

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「東京オートサロン」に登場した「コペン セロ クーペコンセプト」(2016年1月、佐々木基博撮影)。

「Love Local」をコンセプトに、日本各地の「コペン」ユーザーと密にコミュニケーションし、「クルマ文化」を創り上げているダイハツ。これまでも「コペン」を擬人化したイラストのコンテストを開催したり、オーナーからの動画を集めてCMを製作するなどし、注目されてきました。今後はいったいどんな取り組みでワクワクさせてくれるのか、期待したいところです。

COPEN ADVENTURE 実車化までの道のりはコチラ

【了】

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Writer: 大西紀江(ライター/編集者)

静岡・伊豆出身のライター、編集者。乗りものオタクの総本山ともいうべき某出版社の編集を経て、フリーランスに。以来、自動車を中心に模型から時計まで、幅広く執筆&編集を手掛ける。象の調教師の免許あり。

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