未使用の特攻機!? 国内で唯一残る幻の軍用機「剣」を実見 使われなくてよかったかも…な突貫設計 読み込み中... 拡大画像 分解された状態で、つくば市の国立科学博物館筑波研究施設の理工資料棟に保存されるキ115 「剣」(つるぎ)。普段ここは非公開であるが、年に一度、オープンラボの際は一般公開される場合がある(吉川和篤撮影)。 拡大画像 正面から見た「剣」と機体から取り出されて前に置かれた燃料タンク。ハ115エンジン(栄一一型)は1956(昭和31)年の大阪での展示で外されており、現在はカウリング内部は空の状態である(吉川和篤撮影)。 拡大画像 正面から見たカウリング内部とエンジン隔壁。鋼鉄製の胴体下部は、米軍管理時代の屋外展示のためか腐食が進み、補強にラック棚などで見られるL字フレームが応急処置で使われている(吉川和篤撮影)。 拡大画像 尾部から見た胴体。尾翼付近は縦の楕円形断面だが、工作の簡略化目的ですぐに円形断面になっている事がわかる(吉川和篤撮影)。 拡大画像 機体から外された投下式の左右主脚。パイプフレームの簡素な造りだが、タイヤにはブリッヂストン製を示す「BS」マークが確認できる(吉川和篤撮影)。 拡大画像 アメリカに渡り、アリゾナ州のピマ航空宇宙博物館で展示されるもう一機の「剣」。こちらは機首が外れ掛かっているが、飛行状態に近い形状で見られる(日本戦跡協会撮影)。 拡大画像 同じくピマ航空宇宙博物館に展示されるキ115 「剣」の主翼右側。工作時間の短縮から平面的な翼断面形状をしており、羽布張りの動翼はきれいに補修されている(日本戦跡協会撮影)。 拡大画像 同館の「剣」には、当時の戦闘機に見られる光像式照準器の代わりに金属棒に細い照門用棒を付けた単純な照準器が見える。これで爆弾投下しても果たして正確な爆撃が可能かは疑問が在り、同機が特攻専用機とされる由縁でもある(日本戦跡協会撮影)。 拡大画像 これもピマの「剣」だが、投下式の右側主脚や取り付け金具の細部、胴体下の半埋め込み式爆弾倉が見える。また主翼付け根の金具は、離陸時の補助ロケットブースターの取り付け用と言われている(日本戦跡協会撮影)。 拡大画像 終戦後にアメリカ軍によって撮影された「剣」の全体像。縦の楕円形ではなく葉巻きの様な太い円形断面の胴体や小型で直線的な主翼や尾翼、中央の風防がない操縦席やパイプ構造の主脚などが確認できる(吉川和篤所蔵)。 拡大画像 茨城県つくば市にある国立科学博物館の資料棟で保管されるキ115 「剣」(つるぎ)のコクピットまわりの胴体部分。手前に見えるのは一緒に調査に参加した研究者の1人が持参した72分の1スケールの「剣」の完成模型(吉川和篤撮影)。 拡大画像 アメリカのピマ航空宇宙博物館で展示されるもう1機の「剣」。機首が外れ掛かっているが、こちらはハ115エンジンが残ったままである(日本戦跡協会撮影)。 この画像の記事を読む