約30年ぶりの新型 海上保安庁の“マンモス練習船”が初めての遠洋航海を終え帰港
海上保安庁は2025年8月13日、練習船「いつくしま」が、初めての遠洋航海を終え、無事呉に帰港したと公式Xで発表しました。
2024年8月26日に就役したばかりの船
海上保安庁は2025年8月13日、練習船「いつくしま」が初の遠洋航海を無事に終え、呉に帰港したと公式Xで発表しました。

「いつくしま」は、2024年8月26日に就役したばかりの新造船で、海上保安庁の練習船としては約30年ぶりの新型となります。この船は、海上保安体制の強化に対応した人材育成を目的に、2020年度の補正予算により建造が決定されました。総事業費は約122億円で、三菱重工業下関造船所によって建造されました。
これまで海上保安大学校では、1993年に就役した練習船「こじま」を使用してきましたが、近年、幹部職員の増員に伴い、本科学生および特修科研修生の定員が拡大されています。これにより、より大型で最新設備を備えた新たな練習船の建造が求められ、「いつくしま」が就役することとなりました。
「いつくしま」は、海上保安庁の中で最大かつ最新の練習船で、全長134メートル、幅16.3メートル、総トン数は約5500トン。学生・研修生の乗船実習に対応した多くの機能を備えています。
2025年4月25日からは、海上保安大学校を卒業した専攻科生らを対象に、初級幹部として必要な知識・技能の習得に加え、精神力・実践力・統率力の錬成、そして国際感覚を養うことを目的とした初の遠洋航海に出発。約99日間、約2万4000海里(約4万4500km)を航海し、8月1日に無事帰港しました。
Writer: 乗りものニュース編集部
1
コメント