選挙カーは走行中シートベルトしなくてイイの? 法律違反も警察が見逃すというのは本当でしょうか

事故のペナルティは一般車と同じ

 静岡県伊豆市で2024年10月14日、市議会議員選挙の選挙活動中に、候補者の乗る選挙カーとオートバイが衝突し、オートバイを運転していた男性が全身を強く打って重傷を負う事故がありました。

 交通事故が発生した場合、当たり前ですが選挙カーといえども、負傷者の救護、他の交通への危険防止、警察への事故報告の義務が課されます。そして、警察の捜査の結果、過失割合に応じて刑事・行政・民事の処分を受けることになります。

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選挙カーを使った街頭活動のイメージ(画像:イラストAC)。

 公職選挙法により選挙カーの使用は原則として候補者1人につき1台(参議院議員選挙の比例代表選出の場合は2台)までと定められていますが、事故などで選挙カーが使えなくなった場合は、代替の選挙カーを用意することが認められています。ただし、選挙管理委員会に車両変更の申請が必要なほか、所轄の警察署へ「設備外積載」の再提出などといった手続きも必須であることから、限られた選挙戦の日程の中で時間的なロスは避けようがありません。

 また、事故が候補者のイメージダウンにつながる恐れもあり、結果として有権者の投票行動に影響が及ぼすことも多分に考えられます。こうしたマイナス面を考えると、選挙カーは一般のドライバー以上に交通安全意識を持ち、絶対に事故を起こさないようにしなければならないと言えるでしょう。

【了】

【写真】まるで「街宣車」な警察車両、お立ち台まで完備!

Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)

自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、カワサキZX-9R、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか

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