【日本の高速鉄道 その誕生と歴史】第5回「戦後の東京~大阪間」
東海道本線全線電化・青大将
日本の経済復興は目覚ましいスピードで進み、昭和31年(1956年)になると、遂に東海道本線・東京~大阪間の全線電化が完了し、それまでEF58形電気機関車とC59・C62形蒸気機関車などで牽引していた「つばめ」「はと」は、全区間、EF58形電気機関車の通し運転となりました。所要時間はさらに30分短縮され、7時間30分で東京~大阪間は結ばれました。
これに合わせ、充当される機関車と客車がすべて淡い緑色に塗られ、その外観から「青大将」と呼ばれるようになりました。
長距離列車は、動力集中方式と呼ばれる、機関車の牽引する客車列車というのが当時の常識で、淡い緑色に車体を染めた「つばめ」「はと」は、その最たる例として東海道本線に君臨しました。しかしその活躍期間は、意外なほど短命に終わります。80系に端を発する、動力分散方式の電車による長距離列車計画が、その裏側で進められていたのです。
また、この頃になると東海道本線の輸送力は限界に近づきつつあり、需要の増加は止まることを知らず、輸送力を高めていくための調査も、始められていました。
テーマ特集「【新幹線特集】最新の新幹線事情から運賃・料金、ネット予約、快適移動の乗車術まで徹底紹介」へ
コメント