吹雪でも大丈夫!? 雪の撮り鉄で最新カメラの鉄道検出を体感〈PR〉
「キヤノンのミラーレスカメラで撮り鉄をしませんか?」そんな依頼が舞い込んできました。聞けば「EOS R6 Mark Ⅱ」で、冬の北海道を駆ける列車たちを撮影し、その使い勝手を体感してほしいとのこと。普段は一眼レフカメラを使用したクルマの撮影をする仕事がメインで、鉄道写真は趣味で撮る程度の私。「そんな自分でいいのか?」と一瞬心配になったものの、「北海道で撮り鉄ざんまい」という魅力が勝って快諾したのでした。
鉄道も飛行機も撮影する北海道旅へ
北海道は旭川に降り立ったのは2024年の1月、当然ながら一面の雪景色です。YouTuberの「がみ」さん「欅(けやき)まつや」さんとともに、今回の撮影はスタートです。ロケ地と撮影列車はお二人が厳選したとのことで心強い限り。
そして今回の相棒である「EOS R6 Mark Ⅱ」を渡され、まずは外観をチェック。外形寸法は約138.4(幅)×98.4(高さ)×88.4(奥行)mmで、重量はバッテリーとカードを含めて約670g。軽すぎず重すぎず。個人的にはしっかりホールドしやすくて長時間片手で持っていても疲れない感じです。
ハイアマチュアモデルに位置付けられ「トラッキングフルサイズ」と銘打ってデビューした「EOS R6 Mark II」。約2420万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載し、さらに進化したトラッキングシステムとともにサーボAF時の被写体検出モードである「乗り物優先」に、鉄道と飛行機が追加されました。これにより鉄道であれば運転席、航空機であればコックピットの窓をカメラが自動認識して、フォーカスを追従してくれます。
さらに最高約40コマ/秒の高速連続撮影を可能とする電子シャッターも搭載しているので、乗り物の撮影を強力にサポートしてくれるはずです。さらに言えば背面の3.0型約162万ドットバリアングル液晶モニターが地味にありがたい。「ほんのちょっと高いところから撮りたい」というシーンで本当に泣けるほど助かるのです。それと筆者は腰痛持ちなのでローアングルでは神装備!
手始めに「EOS R6 Mark Ⅱ」で飛行機を撮影
レンタカーに乗り込み最初に向かったのは、旭川空港の滑走路に近い道路。鉄道撮影前のウオーミングアップとして、まずは離陸する飛行機を狙います。冬季は除雪が行われず滑走路近くまで接近できないので、レンズは「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」をセレクト。サーボAFのトラッキングエリアはファインダー内全域なので、離陸する飛行機をセンターで捉えてそのまま上昇、さらにズームで引き寄せながら、去って行く後ろ姿を右上に配置するという一連の構図で撮影しました。
終始カメラはトラッキング機能が働いて機体を追い続けるので、フォーカスエリアを一切気にすることなく構図に集中して撮影ができます。白い機体に真っ白な曇り空の中、機体が離れて行く構図というAFには少々手ごわい環境でも、ピントが全カット完全に合ったのは正直驚きました。同行した欅さんも「このAFの安定感なら、失敗できない撮影シーンでも安心感がある」とコメントしていました。
高速通過の著名な場所「妹背牛」
いよいよ最初の鉄道撮影地は、函館本線にある妹背牛(もせうし)駅近くの「水野農場踏切」。ここで狙うのは789系1000番台の特急「カムイ」です。長い直線を走るカットを狙えますが、私たちが到着した時は細かい雪がふぶいているというタイミング。この過酷な天候を走る雰囲気を強調するため「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」で奥行き感を抑えて、車体の手前を舞う雪が目立つように正面気味の構図で狙います。
このような状況では、従来のAFでは手前の雪にピントが合ってしまうことが多いので、いわゆる「置きピン」で撮影するのが安全策でした。しかし今回は鉄道車両の被写体検出機能とトラッキングシステムによって、シャッターボタンを半押しにするとサーボAFの青い合焦フレームが運転席を正確に追い続けます。これだけの雪が舞う中で確実にフォーカスが合うのは、撮影者にとってかなりストレスフリーと感じました。
続いて妹背牛駅を挟んだ反対側「妹背牛2号線踏切」に移動し、札幌へ向かう789系の特急「ライラック」を撮影。降雪は弱まったもののAFにとってはシビアな撮影条件。しかし、カーブを駆け抜ける姿を難なくクリアしました。
続いてやってきた特急「カムイ」は特別仕様のゴールデンカムイラッピング車。真正面から雪煙をまとって走る姿を狙います。こちらも合焦フレームが運転席を確実に追尾して、完全にフォーカスを合わせ続けてくれました。
3本目は旭川方面へ向かう特急「カムイ」。逆光となるため、コントラストが強いカットです。暗い質感の前面に光るライト、逆光で輝く側面、巻き上がる雪。どれもカメラが撮影者の意図に素早く対応するにはクセが強いシチュエーションですが、これらも難なくクリア。
しかもフォーカスが合うスピードがとにかく速いので、カメラと撮影者のコール&レスポンスが非常にスムーズ。がみさんも「まるで鉄道を自分のものにできたような達成感がある」とコメントしていました。
Writer: 小林岳夫(フォトグラファー)
1973年生まれ。ウェブメディア・企業広報系のスチール撮影をメインに活動。乗り物系ではクルマをメインに、人物や商品撮影まで多岐にわたる。広告写真スタジオ勤務を経て、2000年に独立し現在に至る。