誰もがスペシャルな時間を過ごせる「京都鉄道博物館ナイトミュージアム」 キヤノンのミラーレス「EOS Rシステム」のすごさを体験!〈PR〉
夕暮れ時、蒸気機関車を柵の上から… 難しい条件も手持ちでラクラク
18時10分と18時40分からは、扇形車庫エリアでC56形蒸気機関車を載せた転車台の回転が行われました。本館2階から連絡デッキに出て、転車台と扇形車庫を見晴らすポイントへ移動します。
連絡デッキには大勢の参加者が集まっていました。でも普段の週末のような、転車台が見えないほどの人だかりではありません。ちょっと声をかけあって譲りあえば、よく見える場所に立てます。これも、400人限定の「ナイトミュージアム」ならではの余裕ですね。
転車台の上にいるC56形160号機は、「ポニー」の愛称で知られる小型の蒸気機関車です。ローカル線向けに設計された小型軽量のタンク機関車であるC12形をベースに、炭水車を独立させたテンダー機関車になります。160号機は1939(昭和14)年に製造された最終製造機で、「SL北びわこ号」をはじめ2018(平成30)年まで各地を走り続けてきました。
ちょうど日没時間にあたり、刻々とあたりが暗くなる中、漆黒のC56形がゆっくりと回転します。柵の上からの撮影となり、カメラにとって極めて過酷な条件です。しかし、「R7」+「RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STM」の組み合わせはさすがのひと言。感度はISO5000まで上がりましたが、C56形とその後ろに並ぶ機関車たちを、ブレることなくきれいに捉えてくれました。
実は、キヤノンさんのご厚意で特別にLレンズの「RF15-35mm F2.8 L IS USM」も使わせていただいたのですが、特に等倍で見ると、背景や周辺部でLレンズの描写力は別格です。とはいえ、写真としてバランスよくまとめてくれるRF-Sレンズも、キットレンズのレベルを超えていると感じました。
機関車が扇形車庫に入った後も、正面から狙うことができます。ここでも、皆さん場所を譲り合って撮影しています。運よく最前列に入れたので、後ろの方の邪魔にならないよう地面にしゃがみ、ローアングルで狙ってみました。「R7」はバリアングルモニターを搭載しているので、ローアングルにしても無理のない姿勢で撮影できます。ISO400、1/5秒のスローシャッターで撮影してみたところ、全く手ブレせず、機関車の質感を撮影することができました。それにしても、火の入った蒸気機関車は車体に熱を持ち、本当に生きもののようですね。
持っていることを忘れそうなほど軽い「EOS R10」
もうひとつ、「EOS R10」と「RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM」も使わせていただきました。本体一式429g、35mm換算で29〜72mmをカバーするレンズをマウントして合計559gという、ミドルクラスのカメラとは信じられないほどの軽量システムです。「R7」に比べると、本体内手ブレ補正機構を持たないほか、AF測距点の数や画素数も控えめなスペックですが、EF66形電気機関車の床下にもぐって使ってみると、描写力もレンズの手ブレ補正機構も全く遜色ありません。手軽に持ち歩けてシャッターチャンスを逃さないという点では、「R10」もとても魅力的なカメラです。
館内では、ほかにも在来線223系電車の運転シミュレーターを体験できたり、解説ショー付きの鉄道ジオラマを鑑賞したりといった催しも行われました。運転シミュレーターは、通常は来場前にチケットを購入しておく必要がありますが、今回の「ナイトミュージアム」では整理券の配布のみで無料開放されています。クハネ581形とC56形に心を奪われた私は整理券の配布に間に合いませんでしたが、多くの方が、本物の223系と同じツーハンドルマスコンを操作して、運転体験を楽しんでいたようです。
楽しい時間はあっという間に過ぎるものです。私が子どもの頃、特急「白山」として何度も乗車したクハ489形を懐かしく眺めるうちに、イベント終了時刻となりました。貸し出しと同じ場所でカメラを返却し、帰途につきます。
キヤノンの最新ミラーレスカメラを体験しながら、落ち着いた気持ちで楽しめる「ナイトミュージアム」。参加者はレールファンやカメラファンだけでなく親子連れも多く、転車台などでは多くの人が譲り合って撮影を楽しんでいるのが印象的でした。ほかでは得られない貴重な体験ができるので、また次の機会がありましたら、ぜひ皆さんも参加してみてください。
【了】
Writer: 栗原 景(フォトライター)
1971年、東京生まれ。旅と鉄道、韓国を主なテーマとするフォトライター。小学生の頃から各地の鉄道を一人で乗り歩き、国鉄時代を直接知る最後の世代。出版社勤務を経て2001年からフリー。多くの雑誌や書籍、ウェブに記事と写真を寄稿している。主な著書に『東海道新幹線の車窓は、こんなに面白い!』(東洋経済新報社)、『テツ語辞典』(誠文堂新光社/共著)など。