なぜタイヤに静かさを求めるの? ワンランク上のタイヤを選んだある家族の場合〈PR〉

妻の目には、タイヤなどすべて黒いゴムのカタマリでした。燃費や性能に関係すると言われればココロがざわめくものの、それ以上のことを気にしたことなどありませんでした。ところが夫は、実に真逆の性格で……そして夫の、長い長い「検討」が始まりました。

タイヤのチョイスにも、家族のカタチが見えた日

 先週末のこと。車検を終えた愛車をガレージに収めた夫が、「そろそろみたい」と口をとがらせながらリビングに入ってきました。えっ、クルマ? もう? 買い換え? そう口にしながら、頭の中で通帳をパラパラ。う、ボーナスが……。

「違う違う、クルマは絶好調。タイヤがそろそろ限界なんだって」

 ホッとしつつ、パソコンの電源を入れる夫の背へ、パンクでもしそうなのかと聞いてみました。こないだまでは普通に走っていたけれど。

「溝がかなり減ってきてるって。『この減り具合だと、最近、乗り心地悪くなってなかったですか? 最近は燃費の良いものなど色々出ていますよ』って言われてさ」

「溝? 彫ろうか?」と、彫刻刀を手に寄ってきた長女を片手で制して、前のめりになる私。タイヤによって燃費に差が出るなんて、それは聞き捨てなりません。早速買い替えなくちゃ! んもう、その場で適当なのに換えてもらえばよかったのに。あ、確か、昨日の新聞にチラシが入っていたはず。タイヤの在庫一掃キャンペーンとか、なんとか。バサバサ古新聞をめくっている私に、夫がひと言。

「だから、『検討します』って言って、帰ってきた」

 パソコンが、チャンラーンと立ち上がりました。ああ……夫の「検討」が始まってしまう……。

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タイヤの選択ひとつとっても、家族を前提に考えると……写真はイメージ(画像:photolibrary)。

 夫は、昔から細かいんです。何かを買う時、決める時、徹底的に調べるタイプ。パソコンでも、結婚式場でも、クルマでも、電動歯ブラシでも、娘たちが通う幼稚園でも、納得するまで情報収集し、比較し、熟考して決めてきました。ぱっと見やインスピレーションで決断する私と真逆のタイプなのです。

 そこから数日間、夫はスマホとパソコンと大量のパンフレットに囲まれる日々を過ごしました。ふむふむ、うんうん言いながらメモを取る、そんな父親の姿は、娘たちにとってももはや見慣れたものなのでしょう。長女なんて、「また、だね」と笑いながらも、「ねえ、トレッドパターンって何?」とパンフレットを一緒にのぞいています。

 そしてちょうど一週間が過ぎた今朝、やっとのことで「よし!」と立ち上がった夫と共に辿り着いたのが、このタイヤ専門店なのでした。

 黄色いノボリの下で、店員さんを捕まえ質問攻めにしている夫を横目に、店内のポスターや、タイヤに貼られたPOPを眺めてブラブラ。乗用車用、軽トラック用、オフロード……確かに、いろいろ違いはありそうです。まあ、そう言っても、全部黒いし、全部ゴムだしなあ。ボディカラーと同じタイヤとかあれば、かわいいかも。

 ガラス越しに見える愛車は、パールホワイトのセダン。これも、夫が熟考に熟考を重ねて購入を決めたもの。昔から運転が好きな人だったから、もっとスポーティなモデルを選ぶと思っていたので、当時、このチョイスにはちょっと驚いたものです。「大事な娘たちを乗せるんだから、まずは安全性、特に走行安定性、それから乗り心地、静粛性も大事、そしてサイズ感と取り回しの良さと、それから――」説明は果てしなく続いたものの、確かにいい選択だったと、いまは思っています。そう、「検討」はややこしいのですが、そのぶん、夫のチョイスはまず外れなかったりします。妻選びも含めて……ふふっ。

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全部黒いし全部ゴムだが、もちろんそれぞれの商品ごとに機能や性能は異なる。写真はイメージ(画像:住友ゴム)。

 娘たちはと言えば、店内の見慣れぬモノたちに興味津々。こちらも店員さんにまとわりつき、「十字レンチ」「ボルト&ナット」「アライメント」「増し締め」といった語彙をむやみに増やしています。「100%石油外天然資源で作られたタイヤ」なんて、自由研究のヒントにもなりそう。「なんでタイヤにはいろんな模様があるの?」という次女の質問に、店員さんがニコヤカに応じ始めます。答えが知りたい私もいそいそ近寄ってみました。

「タイヤは溝があるから安全に走って安全に止まるんです。これはトレッドパターンというんですが、形によって、地面をしっかりとらえるとか、泥道に強いとか、雨の日に水を排出するのに向いているとか、いろいろな働きがあります。それを効果的に組み合わせて1本のタイヤを作ります。ちなみに、世界で初めてトレッドに横溝のパターンを付けたタイヤを作ったのが、ダンロップです」

 なるほど。タイヤの内側と外側で模様が違うのも、そういう意味なのかな。今度は私が聞いてみました。

「それもありますが、この『エナセーブ EC204』の場合は、低燃費で長持ちするタイヤなんですが、非対称にすることで『耐偏摩耗性能』を向上しています。交換された古いタイヤの約51%(※)は偏摩耗がおこっており、ほかの溝が残っているにもかかわらず交換されています。つまり、タイヤの減り方にはムラがあるということですね。『エナセーブ EC204』では、アウト側のブロック剛性を高め、ゴムがよれにくく、すり減りにくくすることで、タイヤ全体が均一に摩耗するように設計されているんです」(※…ダンロップ調べ。調査期間:2016年9月から2017年5月〈h=3367本〉)

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「エナセーブ EC204」と「LE MANS V」のトレッドパターン(画像:住友ゴム)。

 確かによく見ると、左右で溝の入り方や大きさがちょっとずつ違います。この「ちょっとずつ」の工夫がポイントなんだね、と母娘で感心していたら、カチカチと甲高い音が。見ると、次女がカスタネットを叩いています。

「ああ、これは『サイレントコア』のテスト用ですね」

 店員さんに促されて、ホイールを装着していないタイヤの内側をのぞき込むと、なにやらスポンジのようなものが張り付けられていました。カスタネットをカチカチ。

「この特殊吸音スポンジ『サイレントコア』が搭載されているタイヤだと、音が響きにくくなっているのがわかりますか? 凸凹に乗り上げた時なんかに起こる『空洞共鳴音』を抑える働きがあるんです」

 別の、スポンジのついていないタイヤでも同じようにカスタネットをカチカチ……うん、確かに響き方が違うみたい。あのスポンジがこんなに音を吸収するなんて。

 乗っていただくとよくわかるんですが、という店員さんの肩越しに、「それが付いているのにしたよ」と夫が笑顔でのぞき込んできました。

特殊吸音スポンジ「サイレントコア」搭載「LE MANS V」と、搭載なしタイヤの、音の響き方の比較。視聴の際はイヤホンやヘッドホンなどを使用されたい(乗りものニュース編集部撮影)。

 夫が選んだダンロップの「LE MANS V(ル・マン ファイブ)」は低燃費タイヤでしかも長持ちだからおサイフにもやさしいみたい。帰宅中の高速道路で「このクルマの乗り心地と静粛性を最大限に生かせるタイヤを選んだからね」と胸を張るその言葉通り、いつもより高速の継ぎ目が気にならないかも。

 次女は早速寝入っています。その寝息を背景に、「世界で初めて空気入りタイヤを実用化したのがダンロップなんだよ。ハイドロプレーニング現象っていって、濡れた路面でタイヤが滑ってしまう現象を突き止めたのもこの会社だったんだ。そもそも……」と夫のウンチクが延々続き、長女はそれに熱心に耳を傾けています。次女を起こさないように小さな声でも、後部座席までよく届いているみたい。

 こうして落ち着いたトーンで、難しい話がゆっくりできる年齢になったんだなあ、と、長女と重ねた年月を思っていたら、「最近、こうしてゆっくり話す機会が減ってたからね」と夫。そういえば、さっきまでは、半身をねじりながら、一段高いトーンで娘たちに声をかけていました。大声を出すぶん、つい、口調まできつくなってたかも。そんなことまで気づいて、タイヤを選んでくれたのかな。

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「サイレントコア」搭載の「LE MANS V」なら、ドライブ中の家族とのひとときを邪魔しない。写真はイメージ(画像:takadahiroto/123RF)。

 今回も、夫のチョイスには間違いはなさそう。そして、こんな夫をチョイスした私が、実は一番すごいかも、なーんて、ね。

ダンロップ『会話や音楽を楽しめる快適な車内にするには?』(動画:住友ゴム)。

■「選べるダンロップ」
https://tyre.dunlop.co.jp/choose/

【了】

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Writer: 大西紀江(ライター/編集者)

静岡・伊豆出身のライター、編集者。乗りものオタクの総本山ともいうべき某出版社の編集を経て、フリーランスに。以来、自動車を中心に模型から時計まで、幅広く執筆&編集を手掛ける。象の調教師の免許あり。

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