遮断機だらけの踏切 2両だけのタンク車…「京葉臨海鉄道」で興奮しっぱなし
千葉県の工業地帯で営業する京葉臨海鉄道を訪ねてみました。貨物列車しか走らない路線ですが、沿線から列車を見てを楽しめるスポットがいくつかあります。
内房線のさらに海側を走るエモい貨物線
千葉市南部から袖ヶ浦市にかけて、臨海工業地帯の石油やコンテナの輸送を目的とした貨物線を運営するのが京葉臨海鉄道です。その「臨海本線」は、JR蘇我駅から海側へ分岐し、いくつかの支線に分かれながら終点の北袖貨物駅へ向かっています。
この貨物線に、一般客が乗車できる列車が走ることはありません。しかし、貨物線ならではの魅力がたっぷり詰まっています。実際に沿線を尋ねてみました。
内房線の八幡宿駅(市原市)から海側に進むと、やがて国道16号と、並行する貨物線に差し掛かります。河口にかかる鉄道橋は、鋼製の桁が橋脚に置かれているだけのシンプルな構造。しばらくしてタンク車がやって来ましたが、トラス橋などと違って視線を隔てるものもなく、目の前を轟音で通過する貨物列車の迫力に圧倒されます。
もう一つのハイライト、市原市内にある「出光4号踏切」は、1本だけの線路に対し、遮断機がなんと12本もある壮観な光景になっています。名前の通り出光興産の工場入口にあり、線路を横断する道路もかなりの幅員があるため、1車線に左右から計2本×2車線、両側の歩道にも1本ずつ、それらが線路の両側に配置されて、計12本もあるというわけです。
さて、踏切の警報機が鳴り始めました。12本の遮断機は同時に下りず、千鳥式に2回に分けて下ります。やがて青色の機関車に引かれて、長いコンテナ車が通り過ぎていきました。
出光4号踏切のすぐ北側には、前川駅という名前の貨物駅があり、本線2本と側線1本が配置されています。取材時、ここで貨物列車同士の行き違いという、なかなか珍しい風景を見ることができました。
【了】
2両だけのタンク車、なんてタンク車が通過するところではどこでもありうるだろう。驚く場面ではない。
貨物専業の路線であるから、列車は数十分毎にかたまって来たり、何時間も全然走らなかったりということがある。期待して行ってがっかりしないように。