「正しいLCC」になるため? ジェットスターが遅延見舞金を払う理由

LCC本来の姿に戻るため

 LCCは何らかの理由で欠航した場合でも、後続自社便への振り替え、もしくは払い戻し以外の対応をしないのが普通で、だからこそ安価になっています。

 しかしジェットスターは過去、欠航した場合にホテル代や食事代を負担するなど、レガシーキャリアのような対応をしばしば行っています。利用者としてはありがたいですが、LCCとして、はたしてそれでよいのでしょうか。

 そこで今回の「見舞金」サービスの追加です。こうして欠航時などにおける保障をサービス化したことで、そのサービスに加入している乗客にはその通りに保障する、しかし加入していない乗客はそうした保障が不要だとして航空券を購入したのだから、最低限の保障以外は行わない、という形にすることができそうです。

 つまりジェットスターの「見舞金」サービスは、「基本は必要最低限、ほかにサービスが必要なら追加料金」という「LCCの基本」に戻るための措置とも考えられるのです。

 過去2年間の実績によると、「見舞金」の対象になるケースは全体の約1.5%といいます。それに該当することになる可能性は高くないとはいえ、若干の掛け金で安心を買えるなら、「Plus」などのオプションを付けようかという乗客も少なくないでしょう。また折角LCCで安価に旅行をする文化が日本でも生まれてきたいま、無闇に保障をし、経営が傾かれては困ります。今回の「見舞金」サービスは、乗客にもジェットスターにもメリットがある妙案なのかもしれません。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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